「上越をもっと好きになって」 中川上越市長が専門学校生に特別授業

新潟県上越市の中川幹太市長が2023年7月11日、同市本町5の「ミュゼ雪小町」で、上越公務員・情報ビジネス専門学校(同市北城町3)の学生約140人に特別授業を行った。演題は「みなさんに期待すること」。中川市長は、地元就職の希望が多い専門学生に対し「上越をもっともっと好きになって、ふるさとを愛し、誇りを持ってもらいたい。共に上越を発展させていきたい」と呼び掛けた。

専門学生を前に講演する中川市長

特別授業には公務員やシステムエンジニア、保育士、ゲーム業界などを目指す学生らが出席した。

中川市長はNPO法人勤務時代に携わった桑取・谷浜地区での伝統行事や技術の復活、米作りに始まり、人口減少や同市の第7次総合計画、通年観光、地域DX、IT企業の誘致などの取り組みを約40分にわたって紹介。「地元の人が地域に愛着や誇りを持って子どもや孫に伝えていくことが一番大切。私のスローガンとしては『古里を愛そう』だ」などと力説した。

約20人の学生が質問した質疑応答では、「上越にない職業を目指して上越を離れる人への対策は」との質問にIT企業の誘致や通年観光の取り組みを挙げ、「皆さんが目指すことを徹底的に追求していけば、就きたい職業が見つかる。常に悩みながら進んでいくものだと思う」と付け加えた。

約20人の専門学生が市長に質問した

「市の活性化の成功例は」との問いには、地域の各種団体と学校をつなぐ中郷区のさとまる学校と頸城区の民間企業への外国人の就業を「注目している」とし、人口減少対策として、「地域の伝統文化や米、酒作りなど生きるための原点がここにあるということを知らなければならない」と持論を展開した。

また人材育成や教育については「学ぶというのは本人のやる気次第で、どこの時点でスイッチが入って本気でやるかということ。意欲がある方には、教育の機会を作っていきたい。可能性は無限だと思う」と、若者に期待を込めた。