陸自高田駐屯地で自衛官候補生修了式 岐阜の銃撃事件受け連隊長が謝罪

新潟県上越市南城町3の陸上自衛隊高田駐屯地で2023年6月24日、今春に第2普通科連隊に入隊した自衛官候補生の課程修了式が開かれた。式典終了後には同隊の小段雄三連隊長が、今月岐阜市の陸上自衛隊射撃場で、自衛官候補生の男が自衛官3人を銃撃し死傷させた事件について、出席した保護者らに謝罪した。

候補生の家族に謝罪を述べる小段連隊長(右)

小段連隊長は式典終了後、退場する前に候補生の家族に向け「国民の皆様から信頼をいただいて武器を持つ組織で、本当に申し訳ありません」と謝罪。「ここにいる自衛官候補生については立派に成長し、健全な自衛官に育っている。この事案を反省し、しっかりと使命教育、各規則の徹底、各種訓練についても安全管理を十分に実施していく」と述べた。

陸上自衛隊では事件を受け、全国の部隊で一時射撃訓練を中止していた。同駐屯地の候補生たちは事件が起きた6月14日までに射撃訓練を終えていたため、課程教育に支障はなく、候補生の家族には電話で説明したという。

式典で課程教育修了を申告した自衛官候補生20人

同駐屯地では本年度、県内出身で18〜31歳の男性20人が約3か月間、基本となる戦闘や射撃、体力強化などの訓練を積む候補生課程を修了。7月からは2等陸士として全国で部隊勤務に就き、より専門的な特技訓練を受ける。十日町市出身の福原歩さん(19)は「つらくても声を出し、同期皆で鼓舞し合いながら実施した戦闘訓練は一生心に残る思い出。特技課程では新たな仲間と切磋琢磨し、国を守る立派な自衛官になれるよう日々精進する」と決意を語った。