誤って90代男性に1日2回接種 妙高市のコロナワクチン接種会場で

新潟県妙高市は2021年5月17日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で、90代の男性1人に誤って1日2回の接種を行ったと発表した。

記者会見でワクチンの誤接種について陳謝し、経緯や再発防止策について述べる西澤副市長(右)
ワクチン誤接種

誤接種は15日午前9時15分頃、集団接種会場の新井ふれあい会館で起きた。男性は介助者の妻とともに会場を訪れ、1回目の接種を受けた後、接種済み票の交付を受ける前に再び接種ブースに入った。ブースで看護師が予診票の確認を怠ったため、この日2回目の接種を受けた。接種後に医療従事者が予診票にワクチンの製造ナンバーのシールを貼ろうとしたところ、既に製造ナンバーシールが貼付されており、誤接種に気付いたという。介助者の妻も接種を受けたため、2人は離れ離れになっていた。

ワクチンは左肩に接種し、接種後に絆創膏を貼るが、2度目の接種の際、絆創膏はなかった可能性が高いという。

市では誤接種が判明した午前9時25分頃、会場内の医師に報告し、会場内で男性の健康観察を実施。その後も3日間継続して健康観察を続けているが、副反応などの症状はないという。

同会場では同日、医師や看護師、医療従事者など約60人が従事し、約1200人の高齢者が接種を受けた。

市では再発防止策として、接種前の書類確認の徹底、会場内の導線の見直しや適切な誘導を行うという。記者会見した西澤澄男副市長は「本人、家族の皆さんにおわびするとともに、再発防止に努めたい」と話した。