世界最高齢の男性としてギネス世界記録に認定されていた北海道の野中正造さん(113)が2019年1月20日に死去し、新潟県上越市在住の渡邉智哲さん(111)が、男性では国内最高齢となった。
渡邉さんは1907年(明治40年)3月5日生まれの111歳。浦川原区横住の農家に生まれ、県立高田農学校(現県立高田農業高)を卒業後、大日本明治製糖に入社。台湾へ渡り、サトウキビの植え付け契約などに飛び回った。戦後は帰国し、安塚区にあった新潟県の出先機関に勤務した。
定年後は農業に従事し、1974年に同市下門前で息子家族と同居後も畑での野菜作りや趣味の盆栽いじりをしながら生活していた。2015年にインフルエンザに感染したことがきっかけで体力が落ちたことなどから、浦川原区の介護老人保健施設「保倉の里」に入所した。子供5人、孫12人、ひ孫16人に恵まれ、今月やしゃごが生まれた。
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渡邉さんのいる施設ではインフルエンザ対策のため面会が制限されており、渡邉さんは施設職員を通じて取材に応えた。国内最高齢男性となったことについて「健康が第一。おいしいものを食べてあと10年生きていたい。120歳まで頑張る」と話した。
施設職員によると、新聞を読むのが日課で、車椅子を使っているが施設内の行事にも参加していて健康だ。固いもの以外は自分で食べることができ、甘いものが好き。長寿の秘訣は「怒らない。いつも笑っていること」と話しているという。今年の新年の書き初めでは「日本一」としたためた。
長男の妻の洋子さん(80)は「義父は性格は本当に穏やかで、自宅にいた時は働き者だけど休憩もしっかりとり、健康には注意していた。てんさい糖をご飯でもなんにでもかけて食べるほどの甘い物好きです」と話していた。
女性の国内最高齢は、福岡市の田中カ子 さん(116)。