新潟県上越市本町6の高田世界館で2017年7月13日(木)から17日(月)までの5日間、恒例の「106映画祭」が開かれる。今年は「異端者(アウトロー)」をテーマにし、故・高倉健さんの名作「網走番外地」など、1960年代の任侠映画を中心に4本を上映する。鶴田浩二、勝新太郎といった昭和の異端ヒーローが、時代を超越して銀幕を暴れまくる。
文化庁と国立近代美術館フィルムセンターによる優秀映画鑑賞推進事業として行われる。いずれも、独特の空気感や深みがある35ミリフィルムで上映する。また、映写室の見学ツアーが15~17日の3日間行われる。予約不要。時間は午前11時50分、午後2時15分から(有料)。
映画料金は1作品500円、4作品通し券1500円。上映する映画はちらしを参照するか、高田世界館の公式サイトを参照。
問い合わせは025-520-7626。
◇高田世界館公式サイト http://takadasekaikan.com/
◇不知火検校(1960年)
盲目のあんま・杉の市が、悪行の限りを尽くして地位と富を手にした末に、縛に就くまでを過激に描いた時代劇。主演の勝新太郎は、容赦ない悪漢を見事に演じ切り、スターイメージの転換に成功した。
監督は森一生。出演は勝新太郎、中村玉緒、近藤美恵子、丹波又三郎。91分。
◇次郎長三国志(1963年)
幕末の博徒、遠州清水港の次郎長とその子分たちの活躍を描いた痛快時代劇。『次郎長三国志』(東宝)9部作のリメイク版第1作。マキノ監督による巧みな演出で男意気の世界を作り出している。
監督・脚本:マキノ雅弘。出演は鶴田浩二、松方弘樹、佐久間良子、山城新伍、大木実、藤純子。102分。
◇網走番外地(1965年)
極寒の網走刑務所に収監中の橘(高倉健)は、悪い囚人仲間にそそのかされて脱獄計画に巻き込まれる。丹波哲郎、嵐寛壽郎、田中邦衛など、個性的な俳優たちの競演も見所。
監督・脚色は石井輝男。出演は高倉健、南原宏治、丹波哲郎、嵐寛寿郎、田中邦衛。92分。
◇人生劇場 飛車角と吉良常(1968年)
尾崎士郎の名作「人生劇場」のうち、「残侠篇」に焦点を絞った作品。当時大衆的人気を博した任侠映画で一時代を画した俳優たちが出演し、内田吐夢監督の演出で格調高く仕上がった。第42回キネマ旬報ベストテン第9位。
監督は内田吐夢。出演は鶴田浩二、高倉健、若山富三郎、藤純子。109分。