放置自転車を高校生が修理し再利用 生徒の提案受けて上越市が事業化

新潟県立上越総合技術高校の生徒たちが、駅駐輪場などに長期間放置されている自転車を修理し再利用する取り組みを進めている。生徒の提案を受けて上越市が協力し、年度内にはレンタサイクルなどとして活用される見通しだ。

自転車販売業者から修理の方法を学ぶ生徒たち
自転車1

自転車の再利用は、2014年度に同校で村山秀幸市長との対話集会が行われた際、生徒が高田駅前駐輪場などの放置自転車問題について提案したことがきっかけ。同校と市が協力して昨年から試験的に修理を行い、本年度は市が新規事業として予算を付けて取り組んでいる。

市内では高田駅や直江津駅の駐輪場などに長期間放置された自転車が問題となっており、昨年度は市が536台を処分している。

機械工学系3年生は毎週、課題研究の授業で放置自転車について意見交換や駐輪場を見学するなどの活動を行っている。7月8日には同市本町2のカンバラサイクル店主神原雄亮さん(71)から、前輪のタイヤとチューブの交換作業を通して、ハンドルやブレーキなどの構造を学んだ。

本年度は20台を修理し使える状態にする予定。検討中だが「高校生の通学用レンタサイクルとして後輩に引き継ぐ」「駅前レンタサイクルとして観光やイベント時などに貸し出しする」などのアイデアが出ている。

男子生徒(17)は「まだ直せば使える自転車がたくさんある。色々な理由で放置されたのだろうがもったいない」と話していた。