熊本地震で陸自高田駐屯地から災害派遣 観桜会パレードと創設記念行事は中止

熊本地震に伴う災害派遣として、陸上自衛隊高田駐屯地(新潟県上越市)の第2普通科連隊と第5施設群が2016年4月16日、被災地に向けて出発した。この日に予定されていた高田城百万人観桜会での自衛隊パレードと翌17日の高田駐屯地創設66周年記念行事はいずれも中止となった。

午前8時30分に先遣部隊が出発し、同10時30分までに第2普通科連隊の主力部隊が次々と出発した。派遣規模は隊員約330人と高機動車、軽装甲機動車、炊事車、水トレーラなどの車両合計約60両。当初の目的地として大分県の日出生台演習場に向かった。被災地では給水や炊事、道路のがれきの除去などの活動を行う予定だという。

この日の夜には、第5施設群も大分県に向けて出発した。派遣規模は、隊員約70人と油圧ショベルなどの重機や特大型ダンプなど約40台。

出発前にそれぞれの装備などを車両に積み込む隊員たち
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出発
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翌17日の創設記念行事が中止となり、駐屯地内では用意していた観覧施設の撤去作業も行われていた
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国交省のテックフォースも出発

同日午後には国交省高田河川国道事務所からも、「緊急災害対策派遣隊」(TEC–FORCE) に参加する隊員4人が出発した。

高田河川国道事務所からは4人が派遣された
国交省

国交省は災害発生時に迅速に対応できるよう予め一定の職員を同隊隊員として任命している。同事務所からは吉越政浩副所長を班長とする道路班4人が派遣された。被災状況の調査や、土砂などでふさがれた道路を開通させる作業の指揮などに当たる。吉越副所長は「現地の状況をよく把握し早期の復旧につながるよう努めたい」と話した。

上越市は支援物資送付

上越市は同日、防災危機管理部危機管理課内に情報連絡室を設置し、支援策を検討した結果、被害が大きい熊本市に物資を送った。ブルーシート5000枚と土のう袋3000枚、水(1.5リットル)4400本を車両に積み込み、同日夕方、2人の職員とともに出発した。