うみがたりの“顔”マゼランペンギン半年ぶりに展示再開 鳥インフル収束で

新潟県上越市立水族博物館「うみがたり」は2023年5月7日、鳥インフルエンザ感染防止のため昨年10月から休止していたマゼランペンギンの展示を再開した。日本一の飼育数を誇る同館のシンボル的存在が半年以上ぶりに展示スペースに戻り、伸び伸びと過ごす愛らしい姿を見せている。

7日に展示スペースに戻ってきたマゼランペンギン

同館では約130羽のマゼランペンギンを屋外の「マゼランペンギンミュージアム」で飼育している。昨年10月20日に県内で鳥インフルエンザの発生が確認されたため、翌21日からペンギンをバックヤードに移し、展示を休止していた。

全国的に発生が相次ぎ、展示の再開は198日ぶり。これまでは2021年1月下旬からの64日間が最長だった。150km圏内で1か月間感染がないという同館が独自に定める基準を満たしたことから再開が決定した。

雨の中多くの人がペンギンを見に集まった

ゴールデンウィーク最終日のこの日はあいにくの雨模様となったが、多くの家族連れらが展示スペースに集まり、ペンギンたちが泳いだり、エサを食べたりする姿に目を細め、写真に収めるなど楽しんでいた。

福島市から家族で訪れていた小学4年生の女児(9)は「巣の中で座っているのがかわいかったし、泳いでいる姿が気持ち良さそうだった。見られて良かった」と笑顔だった。

巣の中などで過ごすペンギン

同館の村上真衣さんによると、例年2月頃からの繁殖期が生活環境の変化で遅れ、現在巣作りなどの繁殖行動も見られるという。「ようやく日常が戻ったよう。ちょうど繁殖行動など様々な様子が見られるので、ペンギンたちの一つ一つの動作を間近で、色々な角度から観察してほしい」と話している。

8日からはペンギンへの餌やりが体験できる「ペンギンフィーディング」も再開する。体験は午前11時30分からと、午後2時30分からの1日2回制。問い合わせは025-543-2449