上越市議会が市民との意見交換会など見直し 対話重視で要望会からの脱却目指す

上越市議会は2023年5月から、議会報告会と意見交換会の開催方法を見直す。行政に対する市民の要望会のようになっている現状からの脱却を目指し、意見交換会は車座形式で市民と議員が意見を交わすほか、商業施設など人の集まる場所に議員が出向いてグループトークを行う。議会報告は動画投稿サイト「YouTube」での動画配信に変更した。

議会報告会は、議会改革の取り組みの一つとして2008年に県内20市で初めて導入。参加者を増やすため2011年からは意見交換会とセットで開催してきたが、意見交換の時間が足りないことや、市に対する市民からの要望を聞く場に終始することもあり、広報広聴委員会で見直しを検討していた。

新たな方式の意見交換会などのちらし

具体的な取り組みとして、5月10、11日に開催する意見交換会は、「ご意見を聴く会」として、これまでの議員と市民が向かい合う対座形式から車座形式に変更する。4常任委員会の正副委員長のみが行っていた市長や市職員のような答弁はやめ、参加した全議員が市民と意見交換をする。議会報告会と意見交換会を分離したことで、時間もこれまでの25分から70分程度に増やす。会場は、10日が中郷区の中郷コミュニティプラザ、11日は柿崎区の柿崎コミュニティプラザで、誰でも参加できる。時間はいずれも午後6時30分から。出入り自由。

13日午後1時30分からは同市西本町3の無印良品直江津内のオープンスペース「オープンムジ」で、「議員と気軽にトーク」を開く。おおむね市民4人と議員との少人数グループに分かれ、考えを語るスタイルで、議員と市民との対話を重視する。買い物ついでに通りすがりの参加も可能で、途中退席も自由。

3月定例市議会の審議結果を報告する議会報告会は、正副議長と4常任委員会の正副委員長による動画配信に変更する。動画は30分程度。上越市議会のYouTubeチャンネルで10日午前10時に公開予定。

広報広聴委員会の小林和孝委員長は「市民の意見を全議員が聞くことを主眼に進めていくので、ぜひ参加していただき思っていることを発言してもらいたい。初めての試みなので、市民の意見も参考にしながら改善していきたい」と話している。

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