上越市内各所の上杉謙信像11体を紹介 春日山神社には新たな銅像がお目見え

新潟県上越市内の公共施設など各所には郷土の戦国武将、上杉謙信の像がシンボルとして飾られている。2023年4月には、大豆の春日山神社境内にも新たに銅像がお目見えした。ゴールデンウィークには市内にある謙信像を巡ってみてはいかがだろうか。11体を紹介する。

春日山神社(大豆)

2023年4月に春日山神社境内に設置された上杉謙信像

新たに設置された銅像は同市出身の彫刻家、滝川毘堂が春日山城跡中腹に立つ謙信像を制作する前にひな型として制作したもので、高さは約1mと春日山城跡の像の3分の1ほど。ふもとの春日山旅館に長年飾られていたが、昨年の旅館閉館に伴い同神社に寄贈された。

同神社の風間常樹彦宮司によると、ひな型は計四つ造られたとされており、市立春日小学校、上越信用金庫高田中央支店にも同様の像があるという。

境内の狛犬の隣に並べて設置され、撮影スポットとして人気を集めそうだ。風間宮司は「像と神社や狛犬が一枚に収められる。良い記念になると思うので、写真を撮って楽しんでほしい」と話している。

像と社殿、狛犬などが一枚に収められる

市は4月29日〜5月7日のゴールデンウィーク期間中、春日山城跡周辺の交通混雑緩和のため、春日山駅から無料のシャトルバスを運行し、マイカー乗り入れの自粛を呼び掛ける。時間は午前9時〜午後4時の間で、春日山駅から埋蔵文化財センター、春日山城跡(謙信公銅像前)、林泉寺を20〜25分間隔程度で巡回する。埋蔵文化財センターは臨時駐車場としても利用できる。詳細は市ホームページ

春日山城跡

上杉謙信の遺徳をたたえるイベント「謙信公祭」のポスターなどでも親しまれている春日山城跡の銅像は、1969年の大河ドラマ「天と地と」の放映にあたり、滝川毘堂が制作した。力強い目つきで城下を見下ろす姿に凛々しさを感じる。

春日山城跡中腹から城下を見下ろす謙信像

上越信用金庫高田中央支店(本町3)

春日山神社と同様の像が立つのは上越信用金庫高田中央支店。旧高田信用金庫本店時代からあるもので、出入り口付近に設置されている。

上越信用金庫高田中央支店の出入り口近くに立つ

上越市埋蔵文化財センター(春日山町1)

春日山城跡ふもとの市埋蔵文化財センターには、馬上で刀をふるう迫力満点の像がそびえ立つ。2010年まではリージョンプラザ上越(下門前)に設置されていた。

市埋蔵文化財センターにそびえる像(南部祥雲作)

上越妙高駅(大和2)・上越文化会館(新光町1)

同市への玄関口である北陸新幹線上越妙高駅東口では、金箔を貼ったかぶとを被り、軍配を手にした姿で観光客らを出迎える。川中島の戦いの頃の30代の謙信をイメージしているという。上越文化会館ロビーでは木彫原型が、制作過程を紹介するパネルと合わせて展示されている。

上越妙高駅東口で観光客らを出迎える(峯田敏郎作)

背中には「毘」の文字

上越文化会館ロビーに展示されている木彫原型と制作過程を紹介するパネル

県立武道館「謙信公武道館」(戸野目古新田)

愛称に謙信の名が付けられた県立武道館「謙信公武道館」南側の芝生広場には、馬に乗って出陣する謙信を表現した騎馬像がある。開館1周年を記念して設置されたもので、雄叫びを上げているような気迫あふれる表情が見どころだ。

気迫あふれる表情が見どころの謙信公武道館前の像(田畑功作)

ポケットパーク(寺町3)

遊具とともに謙信像がたたずむのは、見付常国寺近くのポケットパーク。両手のひらに乗るほどの小ぶりなサイズだが、趣深い表情を見せている。

遊具と一緒に謙信像が設置されているポケットパーク

上越市役所(木田1)の応接室にも

市長などが来客を応接する上越市役所の応接室にも3体の像がある。一般公開はしていないため、見学はできない。市長を表敬訪問する際などでしかお目にかかれないレアな作品だ。

応接室の3体(両サイド2体は滝川毘堂作)

かつては謙信像ポストも存在

本町5のあすとぴあ高田前には謙信像が載った郵便ポストが設置されていた。ご当地ポストとして親しまれていたが、老朽化などを理由に2018年に撤去された。

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