新小学1年生の「黄色い帽子」もジェンダーレス 上越市立小で男女統一デザインに

新潟県上越市立小学校の新1年生に無償配布されている、登下校時にかぶる交通安全のための「黄色い帽子」が、本年度から男女とも同じデザインになった。これまで男子は野球帽タイプのキャップ、女子はリボンの付いたメトロ帽と呼ばれるハットと性別で分けられていたが、本年度からは男女の区別なくキャップに統一された。

キャップで男女統一デザインとなった交通安全帽

昨年度まで女子児童に配布されていたメトロ帽(新潟県交通安全帽交付事業協議会提供)

「黄色い交通安全帽」は子どもたちを交通事故から守ろうと、県と市町村、日本赤十字社新潟県支部による県交通安全帽交付事業協議会が、1972年から県内の新入学児童に配布している。

本年度からの男女統一デザインは、上越市に限らず全県での対応。協議会事務局の同支部によると、防犯の視点から帽子のデザインで男女が分からないようにするためと、つばが大きいキャップは日よけ効果が高いなどの機能面を重視したことが理由という。

また2019年から独自にキャップでの統一デザインを導入している新潟市は、防犯と機能面以外に、男女平等教育の推進のため性別によるデザインの違いを学校からなくすことも理由に挙げている。

上越市では今春、市立小学校に入学した新1年生1253人にそろいの交通安全帽が贈られた。配布事務を担当した同市市民安全課は「(交通安全帽は)新1年生は必ずかぶるものとして浸透している。大事に使っていただけたら」としている。