【PR】「上越の名家」4邸 歴史の “いと” を未来につむぐ

新潟県上越市には、築100年を超える大邸宅の名家が多数残っている。現代に受け継がれてきた上越の歴史的旧家の中でも「上越名家」として知られるのが、林富永邸(三和区神田)、保阪邸(戸野目)、瀧本邸(頸城区百間町)、白田邸(頸城区森本)の4邸。江戸、明治の大庄屋などの旧家で、当時から続く家系の当主が、今なお屋敷を守り続けている。

林富永邸。邸内にはテレビ番組でも紹介された文化財カフェ「CAFE HAYASHI」も。※2023年3月末まで冬季休業

全国でも数少ない格式高い建物の貴重な造りは、豪快さと繊細さを併せ持ち、国の登録有形文化財に指定された旧家など4邸それぞれで違った表情を見せる。勝海舟、堀口大學らも訪れるなど時代を経てきた歴史の重みだけでなく、ガラス、灯具、襖などの建具や調度品、周囲の風景も取り込んだ広大な庭園など、当時としては洗練されたデザイン性の高さも随所に感じさせる。

保阪邸。レトロな空間で椅子に座り中庭を眺められる

歴史的に貴重な文化財ではあるが、個人所有のため、修繕などを続ける維持管理財源の確保という難題もあるという。そのため2017年から4邸が歩調を合わせ、邸宅を年に3回一般公開して維持協力金を募る保存活動を始めた。

また、2020年には4邸などの文化財を利活用して地域の活性化を図ることを目的とした「上越名家ネットワーク」(理事長 瀧本家十五代当主・瀧本宜弘氏)などを設立。維持管理や保存活動などを通して、文化財としての価値の周知などに取り組んできた。

宮大工が手がけたという書院造の瀧本邸

行政の支援やSNSなどインターネットを使った発信のほか、4邸を舞台にしての音楽演奏会、撮影会、地元産品を集めたマルシェなどのイベントも併せて行うことで徐々に認知度も高まり、バスツアーを含め県内外から来場者が増加。子供の学習の場として活用されたり、市内の学校や団体による各邸の清掃活動など地域住民からの保全活動協力も得られるようになったという。

白田邸の庭を一望できる北土院

同ネットワークの瀧本理事長は「私たち上越名家は、代々続く思い(意図)やつながり(糸)を受け継ぎ、未来に向けて語りつむいでいます。時代が移り変わる中で、江戸時代より続く歴史的旧家4邸を次世代に継承していくのが今を生きる私たちの役目。地域の宝、観光の拠点となるよう、若い世代の方々にも知っていただく機会を広めていきたい」と話している。

上越名家4邸一斉公開 5月に開催

2023年5月に、今年最初となる上越名家4邸一斉公開イベントが開かれる。庭園のまぶしい新緑とともに、名家が積み重ねてきた歴史に触れる時間を楽しみたい。

  • 開催概要
    • 日時:2023年5月13日(土)・14日(日)午前10時〜午後4時
    • 会場:上越名家4邸(白田邸、瀧本邸、林富永邸、保阪邸)
    • 入場料:維持協力金として各邸 1人500円