サザエやカキ密漁で24人検挙 上越海上保安署が昨年の取り締まり結果発表

上越海上保安署は2023年1月4日、昨年管内で実施した密漁取り締まりの結果を発表した。検挙人数は管内の新潟県上越、糸魚川、柏崎の3市合わせて24人で、このうち半数以上の15人が県外在住者。全て個人消費が目的の密漁だった。

上越市で密漁されたサザエ(上越海上保安署提供)

7、8月の夏季集中取り締まりをはじめ、通年実施した結果、検挙されたのは24人で、居住地別に県内が9人(上越市6人、長岡市2人、新潟市1人)、長野県が13人、群馬県が2人と、県外からの来訪者が半数以上を占めた。上越市の海岸では9人が検挙され、内訳は同市6人、新潟市1人、長野県2人。

密漁されたのはサザエ940個(上越市264個)、カキ32個(同27個)、アワビ7個(同3個)、ワカメ8.94kg(上越市)で、水産資源保護のため全て放流処分された。販売目的などの組織的なものはなく、全て個人的な消費が目的だったというが、1人でサザエ172個を採捕する大量の密漁もあった。

2020年の漁業法改正により、漁業権の侵害による罰金上限は、20万円から100万円に引き上げられている。同署では「海産物は漁業者の大切な資源。少量でも違反になるのできちんと認識してほしい。今後も厳しく取り締まっていく」としている。