全日本テニス選手権優勝を報告 上越市出身の坂詰姫野選手「目指すは世界」

今年の全日本テニス選手権女子シングルスで初優勝を果たした新潟県上越市黒井出身の坂詰姫野選手(21)が2022年12月6日、中川幹太上越市長を表敬訪問した。5年連続5度目の出場でつかんだ頂点だが、「ここがゴールではないので、グランドスラムやオリンピックを目指して頑張っていく」と、さらなる高みに向け決意を語った。

市役所を訪れた坂詰選手(中央)と(左から)ファーストテニスアカデミーの杉澤代表、父親の喜範さん

坂詰選手は、上越教育大学付属小・中学校時代に、板倉区のテニススクール「ファーストテニスアカデミー」でテニスに打ち込み、14歳でダブルス、15歳でシングルスでそれぞれ全国大会を初めて制覇した。県外の高校に進み17歳でプロ登録し、現在は橋本総業ホールディングスに所属。神奈川県川崎市を拠点に国外のツアーを回るなど活躍している。

10月22〜29日に東京・有明で行われた全日本選手権女子シングルスの本戦は、48人がトーナメント戦を繰り広げた。第一シードで出場した坂詰選手は、5戦全てをストレートで下し、優勝した。これまでの最高順位は昨年のベスト8だったといい、「今年一年はアメリカ遠征が多く、パワーのある選手と戦ってきた。ディフェンスとオフェンスのメリハリをつけてできたことが優勝につながった」と振り返った。

中川市長と談笑する坂詰選手

上越市役所には父親の喜範さん(62)と、ファーストテニスアカデミーの杉澤康一代表(53)と共に訪れた。杉澤代表からは「動けなくなったら終わり」と、現在の武器となっているフットワークを教わったといい、「この地で練習したことが今につながっているので、良い結果で恩返しができてうれしい」と喜びを報告。中川市長は「上越からプロの方が出るのは誇らしい。最大限応援していきたい」と激励した。

坂詰選手が見据えるのは世界での活躍。「来年度はグランドスラム(四大大会)の予選に出られるようランキングを上げ、本戦やパリ五輪、最終的には世界一を目指したい」と力を込めた。