上越産早場米「つきあかり」初出荷 関東圏のスーパーで今週末販売

JAえちご上越は2022年8月24日、本年産の早場米「つきあかり」を初出荷した。早い梅雨明けや猛暑などの影響が心配されたが品質は良好で、上越市長面の同JA長面検査場所で行われた初検査では全て一等米。約21tが大型トラックに積み込まれ、関東圏のスーパーに向けて出発した。今週末に販売される。

トラックに積み込まれる上越産早場米「つきあかり」

同JAでは一昨年まで毎年9月1日頃に早生品種の初検査を行い出荷していたが、関東圏の中堅スーパーグループの要望を受け、昨年からつきあかりを8月下旬に出荷している。つきあかりは大粒で食味が良いのが特長で、昨年好評だったことから今年も継続して注文があった。

本年産の新米を調べる検査員

出荷前の初検査では、同JA米穀販売課の職員で県農産物検査協会検査員の3人が、皿に米を入れて粒の大きさや色、胴割れ、虫の被害などのほか、測定器を使って水分量などを調べた。結果は粒張りや粒の厚みがよく、全て一等米。早場米のため青未熟粒の混入が若干あったほか、一部が白くなる未熟粒が散見されたが、亀裂がある胴割粒やカメムシの被害はほとんどなかった。

同JAによると、梅雨入り後気温が低く稲の生育が抑えられたり、梅雨明け後の高温の影響が懸念されたりしたが、出穂期に天候が落ちついたこともあり品質は良好という。

検査はサンプル米を一粒一粒目視で行う

岩崎健二常務理事は「初検査で全て一等米で安心している。お盆明けにいち早く関東圏の消費者に届けることで、えちご上越米が定着するとうれしい。米価の低迷など課題はあるが、おいしい米を食べてほしいと生産者は努力を続けているので、その思いもかみしめて食べていただきたい」と話していた。

同JAの本年度産米の検査予定数量は約4万5000tで、23か所の検査所で11月下旬まで行われる予定。コシヒカリの検査は9月10日頃からという。