ロッテアライリゾート内にオフィスエリア新設 東京の企業が誘致に取り組む

新潟県妙高市両善寺のロッテアライリゾート内にオフィスエリアが新設され、地域創生事業などを手掛けるイノベーションパートナーズ(本社・東京都)が2022年9月から、同ホテルと共にオフィス誘致やワーケーション事業を開始する。9日、同ホテルで、同社と妙高市の地域創生に向けた相互連携協定締結式などが行われた。

ロッテアライリゾートで開かれた締結式

イノベーションパートナーズは、マーケティングやプロモーション事業を行うほか、佐賀県の温泉旅館内にサテライトオフィスを開設し、IT関連企業8社のオフィスを誘致するなど地域創生事業にも取り組んでいる。今回もロッテアライリゾートの一部客室を改装したオフィスエリアにサテライトオフィスを設け、まずは3社の誘致を目指すほか、同ホテルの魅力を生かした長期滞在型ワーケーションプランをホテルとの協業事業として展開する。

オフィスエリアとなる予定の客室。2部屋をつなげて1部屋に改装する

妙高市でのサテライトオフィス開設に伴い、同市と進出協定のほか、官民共創による地域創生に向けた相互連携協定を締結。ワーケーションの実施や企業のローカルイノベーションの推進、関係人口の創出などについて、市と連携して取り組むとした。

締結式で同社の本田晋一郎社長は、観光地での事業展開の目的について、「コロナで団体客を誘致しづらい中、大きい旅館やホテルの空いているスペースを活用し、交流人口の観光客を宿泊しながら仕事をする関係人口にシフトし、新しい市場を開拓すること」と話し、「ITを問わず地域活性化できる企業に来てもらい、ここでしかできないサービス開発を行ってもらいたい。妙高から上越、糸魚川に関係人口を回し、盛り上げていきたい」と語った。

妙高市の入村市長(左)と本田社長

妙高のオフィスでは同社の既存社員1人が働くほか、初年度は地元で4人を新規雇用する予定。