上越市の「ライオン像のある館」で現代アート展示 地元出身者の3人展

創作活動に取り組む新潟県上越市内在住や出身者3人による現代アートの作品展が、同市中央3のライオン像のある館(旧直江津銀行)で2022年7月26日から開かれている。明治期のレトロな銀行の建物内に作品が並び、独特の雰囲気を醸し出している。30日まで。

地元出身者の現代アートが並ぶ「ひみつきち・ひろみちゃん3人展」

作品を展示しているのは、同市春日新田2の石田賢一郎さん(60)と五智2の吉崎正敏さん(65)、同市出身で東京在住の工藤美寿樹さん(25)の3人。工藤さんの母、弘美さんが運営する五智3の五智国分寺境内「上人茶屋」でそれぞれが作品を展示したことなどがきっかけで、初のコラボ展「ひみつきち・ひろみちゃん3人展」を企画した。

石田さんの作品

石田さんはアクリル画の抽象画や写真を加工した作品をはじめ、館内にある重厚な金庫や棚を使ってユニークなオブジェを展示。手提げ金庫から花札を飛び散るように飾り、流木にはパチンコ玉を組み合わせた。「目には見えないけれど、確実に存在するものを表現したい」と語る。

吉崎さんは流木と板を使ったオブジェや、ニュースなどに着想を得て描いたさまざな絵を複雑に組み合わせた大作のアクリル画などを出展。「角度や視点を変えて見ることで、いろんなことを感じると思う。上越ではこれまでにない雰囲気の作品展なので、全体の作品を見てほしい」と話す。

吉崎さんの作品

工藤さんの作品

工藤さんは、仏教や仏像をモチーフに高校生の時から描いた鮮やかな色彩のアクリル画を並べた。「豊かな気持ちになり人に幸せになってほしいという思いで、仏様などをモチーフにしている。目を引く色合いなので、幸せを感じてもらえたらうれしい」と話した。

時間は午前10時から午後6時まで。入場無料。館内では上人茶屋特製の1日20食限定のカレーセットやマンゴーのフラッペ、カボスドリンクなどの飲食も提供している。