上越地域消防事務組合は発足からちょうど50年を迎えた2022年5月1日、新潟県上越市藤野新田の上越地域消防局で、発足50周年記念式典を開いた。関係者約60人が参加し、これまでの歩みを振り返り、消防体制の強化に向けて決意を新たにした。
同組合は、広域市町村圏振興整備計画に基づき、1972年に2市9町8村で発足した。現在は上越市と妙高市で構成され、1消防局4課6消防署2分遣所に職員295人を配置。2019年に大規模火災に特化した即応部隊「ドラゴンハイパー・コマンドユニット」を日本海側で初めて整備したほか、20年には上越地域消防局の新庁舎が完成するなど消防体制の強化を図ってきた。
式典には組合管理者の中川幹太上越市長や副管理者の入村明妙高市長のほか、県知事代理や国会議員、官公庁職員らが出席。中川市長は「この節目を契機に、先人たちが築いた50年に改めて感謝する。人々の安全安心な生活を守り、地域の発展に寄与するため、時代の変化に対応しながら消防体制を強化し、新たな歴史を刻んでいく」と述べた。
また、上越地域の安全に長年貢献したとして、組合から7団体に感謝状が贈られたほか、消防職員が制作した組合を紹介する50周年記念動画の上映などが行われた。
池田聡同消防局長は今後について「過去の災害で培った知見や技術をしっかり受け継ぐことが大事。今後の災害も一つ一つ振り返り、市民の声と共にしっかり組織に反映していきたい」と力を込めた。
組合では今後50周年記念事業として、各消防署でのパネル展や消防イベントなどを実施する予定。