新潟県上越市木田1の上越市総合体育館と上越勤労身体障害者体育館の大規模改修が完了し2022年3月31日、報道機関に公開された。開館から43年が経過し初のリニューアル工事では、照明のLED化や外壁と内装を改修したほか、段差の解消などを行いユニバーサルデザインに適合させた。利用者から要望の多かったアリーナや「柔剣道場・卓球場」にエアコンを設置し、明るく機能的なスポーツ施設となった。供用開始は4月1日。
同施設は1979年に開館。総合体育館は鉄筋コンクリート造り3階建てで、延べ床面積4955平方m、身体障害者体育館は鉄筋コンクリート造り平屋建てで延べ床面積998平方m。建築から43年が経過し老朽化していたことから、昨年6月から大規模改修工事を行っていた。総事業費は9億1千万円。
施設全体の照明をLED化し、アリーナや「柔剣道場・卓球場」、身体障害者体育館の床はウレタン塗装を施した。スロープなどを設けて段差をなくし、トイレやシャワー室は車いすが利用できるよう改修したほか、新たに多目的トイレも設置した。館内利用のWi-Fiも完備した。
メイン施設の総合体育館2階アリーナはエアコンを設置し、バドミントン関係者などから要望のあった自然光を遮るパネルを窓に取り付けた。観客席はエアコンを設置したため76席減って549席。3階の1周160mのトレーニング走路はコースを分かりやすくした。
1階ホールはスポーツ後にリラックスできる空間となるよう、ソファやテーブルを優しい色使いにし、カウンター席には電源もある。ミーティングルームは会議だけでなくトランポビクスやヨガなどのスポーツ利用も多いことから、床材を変更し鏡を設置した。正面玄関は自動ドアに変更し、受付カウンターに利用料金を支払う券売機を新たに設置した。
リニューアルに伴い照明や暖房費を含んだ料金体制に変更したことで、利用料金は1割程度高くなっている。
同市教育委員会スポーツ推進課によると、設計段階から利用団体にアンケート調査を行うなど利用者目線での改修を行ったという。同課の吉田正典課長は「コロナ禍で制限を受けながらスポーツを行っている現状だが、40年ぶりにリニューアルし、ユニバーサルデザインで利用しやすい施設になった。上越市のスポーツの基幹施設でもあり、多くの方に利用していただきたい」と話した。
利用申し込みや問い合わせは同館025-525-4144。
上越市総合体育館