2019年12月1日にオープンした新潟県上越市戸野目古新田の県立「謙信公武道館」の相撲場で15日、県相撲連盟主催の土俵開きが行われた。県や地元上越地域の相撲関係者約200人が出席し、本県の新たな相撲の拠点のスタートを祝った。
謙信公武道館1階の相撲場は、本土俵と稽古スペース合わせて面積約535平方m。本土俵には車椅子用2席を含む202席の観客席もある。土俵は一辺が6.7mの正方形に盛った土の上に直径4.55mの円が俵で作られている。土俵開きは中央に清浄の印としての「御幣」が置かれ、執り行われた。
県相撲連盟の塚田一郎会長は「北信越地域を代表する武道施設に土俵が設置され、関係者の尽力に感謝申し上げる。今年は国体4連覇という大きな成果を上げており、謙信公武道館の土俵が本県の相撲の発展につながることを期待したい」とあいさつ。来賓の村山秀幸上越市長も「市民有志から寄贈され謙信公武道館に設置された(第一義の)扁額のように、謙信公が大切にした義の心を養う場として大きく寄与することを願いたい」と述べた。
同館は公立の施設で政教分離のため、土俵祭りで神事は行われなかったが、塩が盛られた土俵の四方と東西南北4か所の「徳俵」に清酒をかけ、出席者全員で二礼二拍手をして、稽古の無事安全と相撲の発展を願った。
上越市相撲連盟の永島義雄会長(78)は「大相撲などは昔と変わって『勝てばいい』という状態になっている。精神力のある日本人を作るという相撲の原点に戻ってスタートしたい」と話していた。
同館では2020年4月8日にオープン記念として、大道場を会場に「春巡業 大相撲上越場所」が開催される。チケットの一般販売は1月26日からとなっている。
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