上越妙高発の北陸新幹線臨時「はくたか」1便廃止 ダイヤ改正で開業以来初の減便

JR東日本の来年3月17日のダイヤ改正で、北陸新幹線の平日午前7時台の上越妙高発長野行きの臨時「はくたか」が廃止される。上越市の上越妙高駅に停車する北陸新幹線が減便されるのは2015年3月の開業以来初めて。

北陸新幹線「はくたか」 sinkansen1

廃止される臨時の「はくたか」とは

臨時の「はくたか」は、上越妙高駅に最速の速達型列車「かがやき」が停車しないことなどから、平日朝の午前6時台と午前7時台の2本を運行し、長野駅で「かがやき」や「あさま」乗り換えることで、東京方面へのビジネス出張利用者などの利便性を確保してきた。

ダイヤ改正で廃止されるのは午前7時38分発で、金沢始発の「かがやき」に長野で接続する午前6時36分発は存続する。開業以来、同駅には平日の上りは、定期列車と通年運転の臨時便あわせて17本が停車していたが、臨時便が1本減り停車本数は16本となる。

市の調査では通勤通学客も利用

上越市新幹線・交通政策課が今年7月に行った上越妙高駅の乗降客を対象にしたアンケート調査では、平日朝の臨時便2本に乗車した客の降車駅は東京が57%、長野が30%で、長野駅利用者の63%が通勤、通学目的だった。これは開業初年度の調査から22ポイント増加していて、同課では「日常生活の中で新幹線を活用する人が徐々に増えてきている」と分析していた。今回のダイヤ改正で、3月17日からは午前8時頃までに長野に到着する新幹線は3本から2本となり、通勤、通学利用者の選択肢が狭まることになる。

同課は、廃止は「JRが利用状況を踏まえた結果」と推測。特に廃止される臨時便の11分前に金沢発東京行きの「はくたか」が上越妙高駅を発車し、後発の臨時便で長野で「かがやき」に乗り換えるよりも12分早く東京に到着することなども、「利用動向に影響があったのでは」としている。

「かがやき」停車と「あさま」延伸を要望

佐藤正明課長は「既存のものがなくなったのは残念。もともと臨時便なので復活は難しいと考えている」とした上で、「ロッテアライリゾートのオープンなども生かして利用客を増やし、開業以来一貫している『かがやき』の停車と『あさま(東京―長野)』『つるぎ(富山―金沢)』の延伸をJRに要望していく」と話した。

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