上越市が新クリーンセンターに着工 発電や環境などに最新技術

老朽化している上越市東中島の一般廃棄物焼却施設、第1、第2クリーンセンターを廃止して、新設する新クリーンセンターの安全祈願祭が2015年3月29日、行われた。新施設は、既存施設の隣接地に建設され、最新の技術を取り入れ、2017年10月の稼働を目指している。

既存の2施設は稼働開始から20年以上が経ち耐用年数に近づいている上、生活様式などの変化によりごみが高カロリー化してきたことで、焼却炉内が当初の設計より高温になり、維持管理費がかさむ状態が続いている。市では専門家による検討委などを経た結果、大規模改修は行わず、新設することにした。

市が資金を提供し、設計と建設、20年間の管理運営を一括して民間企業に委託するDBO方式と呼ばれる公設民営方式で整備する。受注したのは、国内で200か所以上、海外を含めると400か所以上で同様の施設の整備実績のある、ごみ焼却施設の世界トップメーカーの日立造船。同社などが出資して作った特別目的会社、上越環境テクノロジーが2038年3月末まで運営業務を行う。

新クリーンセンターの完成予想図
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建設費は約121億円で、約20年間の運営委託料は約87億円。

新施設の敷地は第2クリーンセンター西側の約1万3000平方m。日量85トン処理できるストーカ式と呼ばれる焼却炉を2基備えた施設で、ごみ焼却により発生する熱を利用し発電も行う。電気は施設内で使うほか、電力会社への売電も予定している。

2017年10月の稼働後、既存の第1、第2クリーンセンターは取り壊される。

建設予定地で行われた安全祈願祭には受注業者や地元町内会など約50人が出席。村山秀幸市長は「新しい施設では、最新の技術で廃棄物を安定的に処理してもらうとともに、環境への配慮や施設の安全管理にも万全を期してもらえると期待している」とあいさつ。日立造船の谷所敬社長兼最高執行責任者(COO)は新施設に搭載する高温高圧ボイラーによる高効率発電や排ガスの環境装置などを挙げ「日立造船の多くの実績に基づいた最新技術を盛り込んだ施設を納入する」と話した。

↓上越市HP「(仮称)上越市新クリーンセンターの整備について」
https://www.city.joetsu.niigata.jp/soshiki/seikatsu/shinkuri.html