ペーパークラフトで50分の1の高田城三重櫓を再現

糸魚川市能生出身、東京都八王子市在住の大矢正通さん(67)が2014年4月4日、ライフワークであるペーパークラフトの技術を駆使し制作した高田城三重櫓の50分の1の模型を新潟県上越市に寄贈した。

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高田城三重櫓をぐるりと360度展望

 模型は2012年2月ごろから約4か月かけて制作したという。縦横ともに72cm、土塁を含めた高さは48cm。4月30日まで市役所1階市民ホールに展示している。

大矢さんは元高田工業高校建築科出身。上越市で建築事務所を営む友人から「高田城開府400年のために何かしたい」と相談を受けたのがきっかけで同模型を制作した。同城の図面の拡大画像を送ってもらい、それを基に改めて図面をひき直すところから始めた。里帰りの際に見てきた実物も参考にし「三層のバランスが良い」(大矢さん)という同城を再現。丸瓦には、ろうそくの火であぶった数百本の竹を使用し、色付けにも手間をかけた。

約20年前、現場施工を主とした建築業に携わっていた大矢さんはペーパークラフトの魅力に取りつかれ、それ以来、制作を続けてきた。神社仏閣、城が好きで安土城や名古屋城など100分の1模型は約20か城作った。

高田城百万人観桜会が開幕した同日、寄贈を受け、同市の笹川桂一自治・市民環境部長が感謝状を贈呈した。受け取った大矢さんは「全国に向けて高田城を広くアピールしてほしい」と願いを語った。

模型は市役所での展示後、松平家家紋(同市内の菊間清八郎さん寄贈)とともに市内13区内の公共施設を巡回予定。