19日にいわさきちひろの映画 長男の松本猛さんが舞台挨拶

世代を超え愛され続ける絵本画家いわさきちひろの知られざる人生に迫ったドキュメンタリー映画「いわさきちひろ~27歳の旅立ち~」が2013年5月19日、新潟県上越市本町6の高田世界館で上映される。午後1時、4時の2回上映で、いずれも、ちひろの長男の松本猛さん(安曇野ちひろ美術館前館長)が舞台あいさつする。

夫とは不幸な形で死別し、戦争で家も失い、人生のどん底にいたちひろは絵で生きることを決意する。その時、27歳。疎開先の信州から家出同然で単身上京した再出発から、運命の人・松本善明との出逢い、四面楚歌の中での再婚、失業中の夫を絵筆一本で支えた過酷な日々、仕事での孤立、そして病との闘い……。その柔らかな絵からは想像できない、波乱の人生だった。

海南友子監督は、エグゼクティブプロデューサーの山田洋次氏からちひろの壮絶な人生を聞き、3年に及ぶ取材を敢行。家族さえ知らなかったエピソードや、ちひろの夫・松本善明からのラブレターにたどり着く。

上越市の郷津海岸では、ちひろの絶筆となった小川未明「赤いろうそくと人魚」の挿し絵を描いており、長男の猛さんも思い入れが深い土地だという。当日は、ちひろの思い出も交えてあいさつする。

2012年公開作品。上映時間45分。前売りは1000円、当日1300円。前売り券は春陽館書店、アコーレサービスカウンター、柿村書店などで発売中。問い合わせは主催の街なか映画館再生委員会の岸田さん、090-2562-4475。

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