板倉区国川の地滑り 避難勧告全面解除へ

昨年3月に発生した上越市板倉区国川の地滑りについて、独立行政法人土木研究所「雪崩・地すべり研究センター」が2013年4月9日、現地を調査した。調査の結果、安全が確認されたことから、上越市は早ければ3月10日にも4世帯11人に出されている避難勧告を解除する方針だ。避難勧告は1年1か月ですべて解除されることになる。

現場では地滑りの原因とされる地下水の水位を下げるためのボーリング工事や水路、井戸の設置といった対策工事がほぼ終了している。調査した同研究所の秋山一弥センター所長は「工事により安全は確保されている。地滑りの再度発生はまずないと思う。避難勧告を解除していいだろう」と話した。

対策工事がほぼ終了した板倉区国川の地滑り現場(2013年4月5日撮影、新潟県提供)クリックで全景が表示されます
地滑り1

避難勧告の対象となっている4世帯11人は、地滑りで住家が全壊し現在は公営住宅などに住んでおり、このうち3世帯は今後国川の近くに家を建てて住む予定だという。

対策工事を実施している県は今後、現場の整地作業を実施するほか、同区曽根田(新屋敷)を守るために設置した導流堤を撤去し、水田への復旧工事などを行う。また県道の通行止めはゴールデンウイーク前の解除を目指す。11月をめどにすべての作業を終了させる。

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https://www.joetsutj.com/articles/51880963