生徒から悲鳴 スタントマンが交通事故を再現

映画やドラマで活躍するスタントマンが再現する交通事故の実例を見てもらうことで、事故の原因や恐ろしさを学んでもらう交通安全教室が2012年9月11日、新潟県上越市東城町1の県立高田農業高校で行われた。目の前で自転車乗りが自動車に跳ね飛ばされたり、トラックに巻き込まれる命がけのスタントに生徒たちの目は釘付け。徐々に迫力を増す事故の再現に、始めは笑っていた生徒も真剣な表情に変わっていた。

スタントマンによる迫力満点の交通事故再現の動画(3分52秒)

交通事故再現のスタントを演じたのは車両によるスタントを専門とする「スーパー・ドライバーズ」。映画やドラマの「踊る大捜査線」、関ジャニ∞主演の映画「エイトレンジャー」、EXILEのAKIRA主演のドラマ「GTO」などのスタントで活躍している命がけの男たちだ。

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交通事故の再現による交通安全教育は「スケアード・ストレイト教育技法」を応用したもので、事故の恐怖を見せることで社会通念上望ましくない行為を自主的に行わせないようにする。新潟県内では2009年から行われているが、上越地域では今回が初めて。

この日は県警本部と上越警察署が連携して、同校で交通安全教室を開いた。全校生徒475人が正面玄関前に集まって見守った。

最初は時速40kmで走る自動車が止まっている自転車に衝突する場面。ガチンという衝突音とともに、10m近く自転車が跳ね飛ばされると、生徒の間から悲鳴が上がった。その後は傘をさしたり携帯電話で話しながら運転する自転車と自動車の事故、大型車両の内輪差による巻き込み事故などを次々と再現すると、生徒は身を乗り出して見守った。

その後の交通安全講話で、上越警察署交通課の小熊和宏課長は「交通事故は身近に起こりうるもの。まさか自分がとは思わず安全運転してほしい」と述べ、交通ルールの厳守を呼び掛けた。

◇スタントを演じた「スーパー・ドライバーズ」の公式サイト
http://www.sp-drivers.co.jp/