「上越・夏の涼」(4) 冷やしたい焼き

たい焼きは焼きたてのアツアツがおいしいに決まっている!などと、食べずに先入観だけで決めつけないでほしい。冷やして食べるたい焼きは、別次元のおいしさなのだ。

たい焼き中村の「冷鯛(つめたい)」
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上越では早い方だと思うが、地元のたい焼き専門店「たいやき中村」(上越市春日山町3)では、3年前の2008年に冷やして食べるたい焼き「冷鯛(つめたい)」の販売を始めた。

最初は抵抗感がある人も、一度食べたら多くの人がファンになるという。

冷鯛は「冷やして食べるように特別に粉を配合した生地で焼いてあり、冷やさないとおいしくない」と話す。

確かに普通のたい焼きは冷めただけでパサパサしておいしくないし、冷やせば固くなってまずくなる。

同店の冷鯛は、生地がしっとりしていて、パサパサ感がまったくない。しっとり感を保つために、生地が空気にふれないよう、1個1個のたい焼きをビニールで包んでいる。それでも翌日になると固くなるので「当日中に食べてほしい」という。

このしっとり感を出すために、粉を配合を変えて、何回も焼いて研究に研究を重ねた。だから「粉の配合は企業秘密です」という。

販売は毎年、5月半ばから8月末ころまで。あんことクリームが1個120円、ヨーグルトクリームが140円。同店では「ヨーグルトクリームがさっぱりしていて、冷たいたい焼きに一番合うと思います」と話していた。

すぐ食べる人には、既に冷蔵庫で冷やしたものが用意してあり、遠方まで持ち帰る人には常温のものを用意してある。冷蔵庫で2~3時間冷やしたものが一番おいしいという。冷凍はしない方がいい。

上越市春日山町3-21-3。電話025-522-2944(予約可)。定休は火曜。営業時間は午前9時~午後6時。