「計画停電」に備え上越市役所で非常電源テスト

東日本巨大地震の影響で電力不足が見込まれることから東北電力は2011年3月14日、新潟県を含む管内で計画的に停電させる計画停電の実施を検討していると発表した。これを受けて上越市は計画停電が実施された場合に備えて14日夜、市役所本庁舎を一時的に停電させて非常電源に切り替えるテストを実施した。また市内では東北電力の節電よびかけにより、一部のコンビニエンスストアやスーパーなどで照明を消して営業する動きが出ている。(江口)

東北電力は計画停電のスケジュールについて「検討がまとまり次第速やかにお知らせします」としている。

計画停電が実施された場合に備えて非常電源への切り替えテストが行われた(上越市役所4階防災局)
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上越市は14日午後7時30分から、非常電源のテストを実施した。庁内放送によるアナウンスとともに通常の電源が遮断されると、蛍光灯が消え、オレンジ色の白熱灯が点灯した。災害対策本部が設置される4階の会議室や防災局などには非常電源により蛍光灯が点灯した。職員は停電時でも使えるコンセントの場所を確認したり、電話の通話テストなどを行った。


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一方、市内でも節電の動きが出ている。港町1のセブン‐イレブン上越港町店では、独自の判断で14日朝から日中、店内の蛍光灯を消した。飲料水のクーラーやトイレなどは電気を使用しているため、商品に影響はない。

日中照明を消して営業している港町1のセブン‐イレブン上越港町店
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県内外にスーパーを展開する原信ナルスホールディングスは、国が節電を呼び掛け始めたことを受け、12日夕方から店舗内の商品棚の照明を一部消した。同社によると実施店舗は原信、ナルスの全65店舗。飲料水などの陳列棚で照明の一部が消えている。

また国土交通省高田河川国道事務所は14日午後から、管内の国道8号と18号の道路照明灯の節電を始めた。トンネルと交差点をのぞいた道路延長の半数にあたる約140灯を消した。道路情報も34か所で緊急時や規制情報を除き表示されていない。また事務所や出張所庁舎の執務室では業務に支障のない範囲で照明の半数程度を消すとともに暖房の使用も抑えている。