上越地方でも過去に巨大津波があった!

上越地方で起きた過去の津波被害を調べてみた。

日本海側は陸地(直下型)や沿岸で地震が発生することが多いため、太平洋側よりも巨大津波は少ないようだ。

文献での記録を元に、地学的な調査で地震の規模を示すマグニチュードや、震源地もある程度特定されている。

最も古い記録では、平安時代の887年(仁和3年)7月6日に発生した越後西部を震源とする地震に伴うもので、津波による溺死者は1000人にのぼったとされる。マグニチュードは6.5と推定されている。

江戸時代の1614年(慶長19年)10月25日には直江津沖を震源とするマグニチュード7.7(推定)の地震(高田領大地震)が発生した。震域は会津、伊豆、紀伊、山城、松山諸国まで及んだ。越後高田藩では地震と津波により死者多数が出た。高田市史は「津波打上げ、死者多数を出した」と記している。

1964年(昭和39年)6月16日に粟島南方沖で発生した新潟地震(マグニチュード7.5)の際は、直江津港に押し寄せた津波の最大波高は280cmだった。高田は震度4。新潟市で4~6mに達した津波による浸水被害は、右岸の山ノ下地区など信濃川流域を中心に15,298棟に及んだ。

新潟地震による新潟市での津波(新潟気象台ホームページより)
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1983年(昭和58年)5月26日に秋田県沖で発生した日本海中部地震(マグニチュード7.7)では、直江津港に押し寄せた津波の最大波高は132cmだった。秋田県、青森県、山形県の日本海側では10mを超える津波があり、100人が犠牲となった。高田は震度3。

*平安時代、江戸時代の地震については、気象庁の資料などを参考にしました。