新型コロナウイルスの影響で2年ぶりの開催となる新潟県上越市の成人式が2021年11月20日、同市下門前のリージョンプラザ上越インドアスタジアムで開かれた。感染症対策としてマスク着用での実施となったが、華やかな振り袖やスーツを身にまとった新成人は、笑顔で旧友との再会を喜んだ。
同市の成人式は、新型コロナウイルスの影響で昨年度初の中止に。例年4月の第1土曜に実施されるが、全国的な感染拡大を踏まえ、今年は11月に開催日を変更した。本年度の対象者は2000年4月2日から2001年4月1日までに生まれた2046人で、約57%にあたる1170人が出席した。例年より1割ほど少なかった。
会場では当日の体調を記入するチェックシートの提出と不織布マスクの着用、入口での検温や手指の消毒などの感染症対策を実施。また密を避けるため、出身中学校ごとに入り口を1階と2階の2か所に分けたほか、式典への出席は新成人のみとし、例年保護者席としていた2階ギャラリー席にも新成人が並んだ。
式では中川幹太上越市長が「市長に就任したばかりで、皆さんと同じ門出の状況」と話し、感染拡大や人口減少などの問題に触れながら、「変化が激しく、先行きが見通せない時代だが、大人としての責任を胸に、それぞれの幸福を追求して、生き生きと活躍してほしい」と激励した。
新成人を代表し、永見遼河さん(20・付属中出身)、田中礼さん(21・同)、上松蒼波さん(20・清里中出身)の3人がスピーチに立ち、将来の夢や家族、友人への感謝の気持ちを語った。
建築士を目指し、石川県の大学に通う矢野碧さん(21)は「コロナ禍で地元に帰ってきても友達に会えずにいたので、久しぶりに顔を見られてうれしい」と笑顔を見せた。
来年度の成人式は2022年4月2日に開催予定。民法改正で同年4月1日から成人年齢が18歳に引き下げられるが、これまで通り20歳を対象に、名称を「上越市二十歳(はたち)を祝うつどい」に変更して実施される。