新潟県上越市下正善寺の特産品加工施設、正善寺工房で今年もウメを天日に当てて干す「土用干し」が行われており、建物前の駐車場には夏の日差しをたっぷり浴びた梅干しのじゅうたんが広がっている。
土用干しは梅干し作りには欠かせない工程で、同工房では通常、梅雨明け後からスタート。2024年の今年は梅雨明けを待たずに天候に合わせ、7月31日から始めた。
同工房の梅干しは天日塩と5倍酢を使い、塩分濃度を10%ほどに抑えているのが特長で、リピーターも多い。今年は6月10日から同市名立区産の「越の梅」約800kgを天日塩で漬け込み、着色には上越産のシソ76kgを使った。土用干しはテーブルに広げられたすだれにスタッフたちの手によってウメが丁寧に並べられ、周囲は甘酸っぱいウメの爽やかな香りに包まれていた。
同工房の斉京貴子さんは「(作業は)天候を見ながらお盆明けくらいまで続く予定。土用干しは梅干しの色やしわを出し、柔らかくポタポタに仕上がります。ぜひ味わってほしい」と話した。
今秋以降に販売される梅干しの予約を受け付けている。予約価格は1kg2200円前後を予定。予約、問い合わせは同工房025‐523‐0621(日、木曜定休)。