陸上自衛隊高田駐屯地で創設74周年記念行事 観閲行進や模擬戦闘にファンら5000人

新潟県上越市南城町3の陸上自衛隊高田駐屯地は2024年5月26日、同駐屯地を一般開放し、創設74周年記念行事を開いた。記念式典が行われたほか、観閲行進、模擬戦闘訓練も披露され、家族連れやファンら約5000人(同駐屯地発表)が訪れた。

創設74周年記念行事で観閲行進する部隊

同駐屯地は1950年11月、陸上自衛隊の前身の警察予備隊発足とともに同地に第4連隊が編成されて以来、部隊の移駐や改編、廃止を経て、今年で74周年を迎えた。

式辞を述べる萩森1等陸佐

式典であいさつに立った執行者で、第5施設群長兼高田駐屯地司令の萩森泰聡1等陸佐は「上杉謙信公の義の心が息づくこの地に開設されて以来、今日まで発展を続け、74周年を迎えることができた」と感謝し、ロシアによるウクライナ侵攻や能登半島地震に触れ「いついかなる事態が起きようとも着実に任務を遂行しつつ、精強な部隊の育成にまい進していく」と述べた。

軽装甲機動車など車両約51台が行進

集まった来賓や観客を前に部隊約297人、軽装甲機動車や装輪装甲車など車両約51台が隊列を組んで行進したほか、第12音楽隊25人と同駐屯地音楽クラブ4人の合同音楽隊による演奏も披露された。

演奏を披露した音楽隊

模擬戦闘訓練には、群馬県の相馬原駐屯地第12偵察戦闘大隊から最新鋭の装輪装甲車「16式機動戦闘車(MCV)」が登場。52口径の105mmライフル砲を備え、敵陣目掛けて空砲を撃ち、砂ぼこりを上げて走行する迫力ある姿に会場がどよめいた。

空砲を撃ち白い煙を上げるMCV

オートバイを盾に敵の様子を探る偵察部隊

MCVのほかオートバイ、地雷原処理者などの車両や小火器、火砲といった装備品約20種類が展示され、来場者は間近で見学し、写真撮影を楽しんだほか、敷地内で高機動車の乗車体験も行われ、子供から大人まで人気を集めていた。

MCVなどの車両展示は見学や撮影でにぎわった

実際にまたがることもできたオートバイの展示

子供から大人まで人気を集めた乗車体験

十日町市の小学3年生男児(8)は「初めて高機動車に乗れて気持ちよかったし、訓練では素早い動きで空砲を撃っている人がかっこよかった。大人になったら皆を守れる自衛官になりたい」と目を輝かせていた。