柔道界のレジェンドが直接指導 野村忠宏さん主宰教室に県内外から小中学生200人参加

五輪3連覇を果たした日本柔道界のレジェンド、野村忠宏さん(49)が主宰する柔道教室「野村道場」が2024年3月24日、新潟県上越市戸野目古新田の県立武道館「謙信公武道館」で開かれた。野村さんをはじめ、いずれも東京五輪金メダリストの新井千鶴さん(30)と高藤直寿選手(30)も参加し、県内外から集まった約200人の小中学生に直接指導した。

野村道場に参加した(左から)高藤選手、野村さん、新井さん

野村道場は、1996年のアトランタ五輪から2004年のアテネ五輪まで、柔道男子60kg級で3大会連続金メダルを獲得した野村さんが、子供たちに柔道の魅力を伝えようと2019年から年2回ほど開いている。9回目となる今回、初めて北陸地方で開かれ、上越地域のほか長岡市や新潟市、長野県や埼玉県など県内外の小学3年生〜中学3年生が参加した。

「礼の精神は柔道を学ぶ上ですごく大事なこと」(野村さん)と始めに行われた礼節指導

各講師による得意技の披露では、野村さんが背負い投げ、新井さんが内股、高藤選手が小内刈りを披露し、迫力の技に会場から拍手が起こった。野村さんは背負い投げのフォームやコツについて「相手のお腹の前で奇麗に埋まるには、相手とちょっとだけ距離を取る。おんぶの形が背負い投げの理想」と実践しながら解説した。相手と自由に技をかけ合う「乱取り」では、抽選で選ばれた参加者が講師陣とも組み合い、汗を流しながら必死に食らいついていた。

背負い投げを指導する野村さん(右)

内股のコツを説明する新井さん(右から2人目)

中学生と乱取りをする高藤選手(左)

高藤選手と乱取りをした上越市立中郷中3年の女子生徒(15)は「体がごつくてパワーもスピードもすごかった。組んだ後の動きが早く、同じ軽量級として見習いたい」と話した。石川県志賀町から参加した小学3年の女子児童(9)は、能登半島地震で通っていた道場が使えなくなったという。「道場が地震でつぶれてから、ほかの道場で少ない人数で練習していたので、こんなに大人数で広い場所で練習できて、すごくいい経験になった」と話していた。

実際に参加者と組み合って背負い投げを指導する野村さん

新井さんは「小中学生の一生懸命取り組もうとする目を見て初心を思い出した」、高藤選手は「子供のパワーはすごい。憧れの野村さんと教室ができて感動した」と話した。野村さんは「皆元気で真面目に頑張ってくれて、いいイベントになった。柔道で大事にしないといけない礼儀や精神を伝えながら、思い出やエネルギーにつながる出会いを作っていきたい」と話していた。

参加者の質問に答えるトークセッションも行われた