新潟県上越市下門前のリージョンプラザ上越を管理運営する新東産業(本社・東京都)は、市内の公共施設で初めてとなるAI搭載の自動床洗浄ロボットを同施設に導入した。2023年12月からの本格稼働を前に11月28日、設置者である同市の早川義裕教育長らにお披露目された。
導入されたのはロボット洗浄機を国内で唯一開発、製造するアマノの「HAPiiBOT(ハピボット)」。AIが人や障害物を認識し、指定したルートやエリアに合わせて自律走行する。電解水で床を除菌洗浄し、1時間で1階ロビーや上越科学館までの通路を合わせた広さに相当する約2032平方mの清掃が可能だという。
高さ94cm、幅55cm。ロボットにはオリジナルのラッピングを施し、「REIGION PLAZA JOETSU」のロゴや市と県のシルエット、市PRマスコット「上越忠義隊けんけんず」、ご当地キャラクターの「レルヒさん」をデザインした。
この日は早川教育長など関係者を前に、ロボットが実際に清掃を実演。進行方向に人が現れると一時停止し、テーブルなどの障害物を避けて進んでいく動きに早川教育長は感心した様子で、「音も思ったより静か。イラストロゴも上越らしくていいですね」と話していた。
新東産業上越支店の小出哲玄支店長によると、コロナ禍で細かな消毒作業に人手が必要になったことなどから、業務の効率化を図り導入したという。朝の開館前と午後の2回程度毎日稼働させる予定で、1、2階のロビーのほか、同社が管理運営する上越科学館でも運用するという。
小出支店長は「人手不足が社会的にも問題になっている中で、ロボットを活用して施設全体を清潔かつ快適に維持していきたい。かわいらしいラッピングで幅広い世代から親しんでもらえれば」と話した。