臨時特別給付金と灯油購入費助成金計10万5000円を不正受給したとして、上越警察署と県警本部サイバー犯罪対策課は2023年10月19日午前10時27分、有印私文書偽造・同行使と詐欺の疑いで、新潟県上越市岩木に住む無職の男(52)を通常逮捕した。男は以前同市に住んでいた同年代の男性名義のマイナンバーカードを不正に取得したとして9月26日、マイナンバー法違反の疑いで逮捕されている。
発表などによると男は2022年1月上旬、不正取得したマイナンバーカードの名義人の男性宛てに市が郵送した「臨時特別給付金兼灯油購入費助成金支給要件等確認書」を不正に入手し、男性になりすまして氏名や振込先口座情報を記載して上越市役所に提出し、同月下旬、現金10万5000円を振り込ませてだまし取った疑い。マイナンバーカードを不正取得後、男性の住所を男の自宅に変更していたとみられる。マイナンバー法違反の容疑に対する捜査の過程で発覚した。
不正受給したのはコロナ禍の生活困窮世帯を支援するもので、住民税非課税世帯に臨時特別給付金は1世帯当たり10万円、灯油購入費助成金は1世帯当たり5000円が支給される。男は自身でも申請を行っており、2重に給付金と助成金を受給していた。同署が名義人の男性との関係性や余罪を調べている。