雪が舞う中、水行で今年の厄落とし 上越市寺町3の常顕寺

冷水を頭からかぶって今年一年の厄を洗い流す「冬至水行大祈祷会」が2022年12月18日、新潟県上越市寺町3の常顕寺(西山要穂住職)で行われた。ふんどし姿の僧侶が勢いよく冷水を浴び、新年の開運や新型コロナウイルスの終息を願った。

冷水を頭からかぶる僧侶たち

水行祈願は、2016年から毎年行われ、今年で7回目。西山住職(46)が世界三大荒行と呼ばれる「日蓮宗の大荒行」を2度終えたことの報告として水行を披露したことから始まり、檀家からの要望で恒例行事となった。

この日の高田の気温は午後2時で1.2度。雪が降り積もる寒さの中、西山住職をはじめ、大荒行を経験した上越市や柏崎市、長野県の僧侶6人がお経を唱えながら境内に登場した。集まった檀家や近隣住民ら約50人が見守る中、「水行肝文」を唱え、木おけで冷水を汲み上げると、掛け声と共に何度も頭からかぶった。

娘夫婦と見に来ていた同市西城町3の女性(72)は「一年の締めとして、これを見ないと年を終えられない。気持ちが切り替えられる。家内安全と健康を祈った」と話した。

本堂で行われた「厄除け開運祈祷法要」

本堂では「厄除け開運祈祷法要」も執り行われ、僧侶たちが読経や祈祷をし、参拝者一人一人の開運招福を祈願した。例年行われていた菓子まきは、感染対策のため3年連続中止となり、袋詰めされた福銭や供え物が配られた。

西山住職は「雪で足から寒さが来て、今までで1番厳しい水行で気合いが入った。コロナに振り回された1年だったが、お互いに譲り合い、色んなことにチャレンジできたと思う。来年はコロナが終息し、皆が和気あいあいと集まれる年になれば」と願った。