上越妙高のメダカ販売店が「上越地区改良めだか販売組合」設立 品質向上や放流防止に向け

コロナ禍で人気が高まる改良メダカの品質向上や、自然界への放流防止の啓発に取り組もうと、新潟県上越市、妙高市のメダカ販売店5店が2022年9月、「上越地区改良めだか販売組合」を設立した。販売会などのイベントを通し、販売や飼育に関する正しい知識の周知を目指す。

「上越地区改良めだか販売組合」のメンバー5人

改良メダカは、突然変異した野生のメダカを掛け合わせてつくられた観賞魚。小さな水槽で簡単に飼えるほか、繁殖しやすく販売するにも免許がいらないという手軽さから、飼育初心者をはじめ幅広い世代に親しまれている。

人気の一方で愛好家の間では、知識不足の人が品種をきちんと選別せずに誤って販売したり、悪質な業者が新種と偽って高額で売りつけたりと、販売個体の質の低下が嘆かれている。また、繁殖しすぎて飼育できなくなった人などが川や用水路へ放流し、在来種へ悪影響を与えていることも全国的な問題となっている。

青いラメの輝きが特徴の「サファイア(背びれなし)」

こうした現状に危機感を覚え立ち上がったのが、同組合の代表で「めだか家MITSUKI」(妙高市美守3)の新井充さん(41)。コロナ禍の巣ごもり需要でさらに人気に火がついた2年ほど前から構想し、「地元でできることからやっていこう」と、以前から交流があり同じ思いを持った妙高市の「ゆきしろ☆めだか」、上越市の「上越めだか」(春日新田1)、「謙信めだか」(御殿山町)、「結めだか」(国府3)に呼び掛けて結成した。

各店ではこれまでと同様に、販売する際の品種の解説や放流禁止の呼び掛けを行うほか、飼育できなくなった個体も無料で引き取る。組合としては定期的に販売会や勉強会を開催して情報発信していく考えで、新井さんは「メダカで人の輪を広げていって、正しい知識で飼育できるような環境作りに貢献したい」と意気込んでいる。

オレンジの体色が美しい「乙姫」

活動の第一弾として10月2日、上越市富岡のパティオ2階広場で「上越めだかフェス」を開催する。各店が持ち寄った約100品種の販売のほか、開始価格100円からのオークションも行われる。時間は午前10時から午後3時まで。オークションは午後1時から。会場では飼育に関する相談なども受け付ける。

上越めだかフェスのちらし

新井さんは「メダカがとにかくかわいいということを伝えたい。これから飼育や販売を始めようという人もいると思うので、直に見て良いものを知ってもらえれば」と来場を呼び掛けている。

イベント情報などは、めだか家MITSUKI上越めだか謙信めだか結めだかゆきしろ☆めだか各店のインスタグラムで発信する。