新型コロナウイルス対策として政府が全戸2枚ずつ配布する布製マスク、いわゆる「アベノマスク」の配達が2020年6月1日、新潟県上越市内で始まった。布製マスクは郵送で全戸に配達され、高田郵便局によると、市内で配り終えるのは今週6日となる見込み。当初、厚生労働省は配布時期について「5月中」としていたが、6月に入り、ようやく市民の手元に届くこととなった。
布製マスクの配布は新型コロナウイルス感染拡大防止策として政府が打ち出した。感染者の多い地域を優先し、4月17日から東京都を皮切りに順次配布。新潟県内では先月23日、新潟市から配られている。
当初は5月中に配布されることとなっていた布製マスクだが、不良品が相次ぐなどし、配布時期が全国的に遅れている。厚生労働省は「検品の強化によりマスクの品質確保に取り組んだため、当初の配布スケジュールに遅れが生じた」とし、配布完了は6月中旬を目指すという。
高田郵便局によると、上越市内では約6万2000か所に配達予定。配達先は各家庭や事業所などで、公共団体や学校、医療関係、大型商業施設、金融機関などは対象にはならない。
配達初日の6月1日、高田、直江津郵便局の総勢60人が配達に当たり、約1万か所に布製マスクが届けられた。配達を担当する局員たちは2枚1組の布製マスクをバイクのキャリーボックスに詰め、配達へ出発した。
高田郵便局第一集配営業部の小林浩二部長は「マスクの到着を待ち望んでいる方もいる。なるべく早く届けたい」と話している。
布製マスクの都道府県別全戸配布状況や布マスクの全戸配布に関わるQ&Aは厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/mask.html)で公開されている。