「デマの拡散やめて」 上越医師会が呼び掛け 法的措置も検討

新潟県上越市内で新型コロナウイルスの感染者が確認されて以降、個人医院に対する事実と異なる情報が流布され、複数の医院が診療上の損害を被っているとして、上越医師会は市民に良識ある行動を呼び掛けている。

同医師会によると、1人目の感染者が確認された4月7日以降、具体的な医院名を挙げて、「感染者が受診した」などと事実と異なる情報がSNSやインターネットの掲示板などに多く出回った。その後、複数の会員医師から「患者が受診控えや転院をしている」との相談が寄せられている。本来受診が必要な患者が診療を控えてしまうなど地域医療への影響も大きく、被害を受けている医院では、損害賠償請求などの法的措置を検討しているという。
 
新型コロナウイルス感染の可能性がある患者が地域の医療機関を受診する場合でも、医療従事者やほかの来院者に感染しないよう十分な措置が取られているという。

同医師会の立入充事務長は「心ないデマを発信している人たちは、行動を見直してほしい」と話している。

新型コロナウイルスに関連するうわさについては、市内の感染者に対する根拠のない差別的な誹謗中傷がSNSなどで絶えないことから、村山秀幸市長も4月10日に記者会見を開き、市民に冷静な対応をするよう求めている。

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