飲酒運転の記憶なくし「車盗まれた」と自ら通報 上越市職員懲戒処分

新潟県上越市は2023年4月20日、柿崎区総合事務所に勤務する20代男性主事を酒気帯び運転をしたとして停職5か月の懲戒処分にしたと発表した。主事は昨年末、飲食店で同僚と飲酒後に自家用車を運転したが、運転の記憶をなくして車が盗まれたと自ら警察に通報した。

同僚と2軒目はしごの後車内で飲酒

市によると主事は2022年12月28日の勤務後、市内の飲食店を自家用車で訪れ、同僚2人と3人で飲酒し、2軒目にはしごした後、店を出て近くのコンビニエンスストアで酒類を購入。3人は1軒目の飲食店に停めていた自家用車に徒歩で戻り車内で再び飲酒した。主事は同日午後11時頃、突然自ら自家用車を発進させた。同乗していた同僚2人が制止したが、公道を走行し近くの建物の駐車場に停車した。

飲酒運転後さらにもう1軒

飲酒運転後、3人はさらに3軒目の飲食店を徒歩で訪れた。解散した後、主事は翌午前1時過ぎ、一人で1軒目の飲食店駐車場に徒歩で戻ったところ、自家用車がないことから、盗まれたと勘違いして警察に通報した。主事は自家用車を運転した記憶がなかったという。通報を受けた警察から事情聴取を受け、その場で呼気検査を受けたところ、酒気帯び運転に相当するアルコールが検出された。

同僚2人は文書注意など

市は柿崎区総合事務所の50代男性所長を文書注意、主事と自家用車内で飲酒をした係長級と主任級の2人をそれぞれ訓告、文書注意処分、主事の上司の課長級職員を口頭注意処分とした。いずれも懲戒処分ではない。

先月にも職員が車内で飲酒し現行犯逮捕

同市では先月、国保年金課の40代男性主任が缶入りのハイボール数本を自家用車内で飲酒し、運転したとして現行犯逮捕され、停職6か月の懲戒処分を受けている。

中川市長 不祥事連続で陳謝

中川幹太市長は「職員による酒気帯び運転事案が続けて発生し、市民の皆さんの信頼を大きく損なったことに対し、重ねて心から深くお詫び申し上げます。飲酒運転は、人の命を奪いかねない極めて危険な行為であり、飲酒運転を根絶するため、全ての職員が法令順守及び綱紀保持を徹底し、市民の皆さんの信頼回復に向けて誠心誠意努めてまいります」とコメントした。

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