新潟県上越域振興局健康福祉環境部は2016年5月16日、上越市内の2人が山菜のウルイと間違えて有毒野草のコバイケイソウを食べ、おう吐などの症状を訴えたと発表した。2人は快方に向かっているという。
上越保健所によると、上越市在住の60代男性が5月14日、妙高市内の山中でウルイだと思って野草を採取した。翌15日の午前7時から8時にかけ、男性と男性の60代妻の2人が自宅で油炒めにして食べたところ、午前9時頃からおう吐や視覚障害、血圧降下等の症状が出た。正午頃に救急搬送され、医療機関を受診し、入院したが、現在は2人とも快方に向かっているという。
同保健所によると、コバイケイソウは新芽の時の形態が山菜のオオバギボウシ(ウルイ)、ギョウジャニンニク(アイヌネギ)と似ており、中毒事故が極めて多い。茹でたり、炒めたり、天ぷらなど加熱をしても毒成分は分解されず、中毒を起こすという。
保健所では種類の判定ができない植物は、「採らない」「食べない」「人にあげない」とし、「確実に鑑定できる専門知識のある方に鑑別してもらって」と呼びかけている。