「上越医療問題弁護団」が発足 新潟県内では初

医療事故被害者を救済し、よりよい医療環境を作ることを目的とする「上越医療問題弁護団」が、このほど発足した。メンバーは上越市などの弁護士11人。医療事故について集団的に取り組む弁護団体としては新潟県内では初の設立となる。

県外で弁護士有志による医療事故問題に携わる団体の事務局長を務めた経験がある田中淳哉代表(上越中央法律事務所代表)が、地元上越市で事務所を立ち上げた際、「上越地方には医療事故で相談に乗ってもらいたいという人が多いにもかかわらず、担当できる弁護士が足りない」と実感して設立を決意。地元の医療事故は地元の弁護士が救済すべきという思いから、上越市と糸魚川市の若手・中堅弁護士に声を掛け、賛同した10人とともに2014年に設立準備会を立ち上げた。

代表の田中淳哉弁護士
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準備会では医療事件に未経験のメンバーが多いことから、田中代表によるガイダンスなどの勉強会を年10回程度開催。医療事故判例を学んだり、医療問題に取り組む各地の弁護士との交流会に参加するなどして研さんを積み、今年4月に弁護団の正式発足となった。

死亡した原因や、まひなどの機能障害といった後遺症などで医師に説明を求めたが、回答に納得がいかない場合などで幅広く相談を受け付けている。

田中代表は「責任追及や賠償請求が目的でなくていいのでちょっとでもおかしいとか、よく分からないことがあれば気軽に相談してほしい」と話している。

相談予約は025-524-1238。平日午前9時から午後4時30まで受け付ける。相談場所は上越・糸魚川両市のメンバー所属の事務所。