“念仏ばあちゃん”の生涯を描くドキュメンタリー 10月1日から高田世界館で上映

信心深さとユーモラスな人柄で親しまれた平井ショウさん(1865-1957年)の生涯と、ショウさんが結んだ絆を描いたドキュメンタリー映画「赤倉ホテルの念佛ばあちゃん〜有縁講のあゆみ〜」が2022年10月1〜7日、新潟県上越市本町6の高田世界館で上映される。2019年に同館で上映されており、今回がリバイバル上映となる。

映画のちらし

1865年(慶応元年)に岐阜県の信仰心のあつい尾張門徒の家に生まれた平井ショウさんは東京に嫁いでも寺参りを欠かさなかった。1944年(昭和19年)、戦況悪化の最中、娘・静枝さんの嫁ぎ先である妙高市の赤倉ホテルに疎開したショウさんは越後の寺々を転々と壮絶なお念仏生活を展開。優しく抒情豊かでユーモアにあふれる人柄で「念佛ばあちゃん」として親しまれる存在となった。そんな母への恩返しから、娘・静枝さんは毎年秋に赤倉ホテルを1か月開放して報恩講を勤める「有縁講」を始めた。

ピーク時は1か月間に全国各地から5000人が訪れたという。映画ではショウさんゆかりの地域や人々に取材を敢行。映画では当時の映像や写真、イラストで紹介するほか、赤倉温泉郷の歴史や風景、2018年に60周年を迎え、今も全国から多くの人が訪れる「有縁講」の現在、ショウさんが結んだ絆などが描かれている。

監督は記録映画作家の青原さとし氏。青原氏は「平井ショウさんという念佛者とその機縁により今でも続く『有縁講』という念仏講は、ホテル独自が運営する稀有な宗教文化。地元から生まれた素朴な宗教文化こそ、後世につないでいくべきではと思っている。多くの人から見てもらいたい」と話している。

上映期間は10月1日~10月7日(火曜定休)上映時間は午後2時15分から同15時50分。料金は一般1600円、シニア(60歳以上)1100円、大学生1100円、高校生以下800円。

◇高田世界館ホームページhttp://takadasekaikan.com/