上越市と地域紙が旧統一教会関連団体のイベント後援 議長は総会に出席 いずれも今後は対応見直し

新潟県上越市は2022年7月に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体が主催するイベントを後援していた。9月20日の市議会本会議で中川幹太市長は、今後は後援せず、関係も持たない考えを明らかにした。旧統一教会関連ではこのほか、上越タイムス社が市とともにこのイベントを後援していたほか、石田裕一市議会議長が4月に市内で開かれた世界平和女性連合の総会に出席していた。

「ピースロード2022上越」

市が後援したのは7月3日、リージョンプラザ上越で開催された「ピースロード2022上越」(実行委主催)。ウクライナ支援チャリティーや上越市と姉妹都市である韓国浦項市とオンラインで交流するなどの内容。市は後援に関する要項に従って審査し、宗教、政治の行事ではなく、暴力団など排除の項目にも該当しないことから、後援した。

イベントのちらし

イベントのちらし

9月20日、滝沢一成議員が一般質問した=動画=

中川市長は今後について「この度の事案を踏まえて、社会通念と照らしながら、より慎重に主催者、内容について審査を行う」と答弁し、今後は市として後援しない考えを明らかにした。

資料をプロジェクターで投影して質問する滝沢議員

中川市長「私は接触一切ない」

また、旧統一教会と自身の関わりについて中川市長は「私は世界平和統一家庭連合やその他関連団体との接触は一切なく、行事等に出席したこともない」と述べた。

市議会本会議で「接触は一切ない」と答弁する中川市長。真後ろには関連団体の総会に出席していた石田議長

上越タイムス社も後援

「ピースロード2022上越」については地域紙「上越タイムス」を発行する上越タイムス社も後援に名を連ねている。同社は9月16日付の朝刊に「おことわり」を掲載。後援について「主催、共催団体の確認が不十分でした」と説明し、今後、後援の諾否について社内規定の見直しを進めるとした。

石田議長は世界平和女性連合の総会に

5月に市議会議長に就任した石田議長は4月30日、世界平和女性連合の総会と「創立30周年の春のつどい」に出席した。知人に誘われて出席しており、今年が初めてではない。石田議長は上越タウンジャーナルの取材に対し「旧統一教会との関係がある団体とは全く知らなかった。今後は気をつけたい」と話した。