上越市の「高田城址公園観桜会」26日開幕 会場の桜はまだ花芽

新潟県上越市の春の一大イベント「第97回高田城址公園観桜会」が2022年3月26日、開幕する。会期は4月10日まで。3月中の開幕は今年初めてで、3年ぶりに会場での飲食が可能となる。開幕前日の25日、園内の桜はまだ花芽の状態だが、忠霊塔前に立つ樹齢100年以上の調査木に関係者が集まり、桜の開花調査が行われた。

開花調査は観桜会を主催する上越観光コンベンション協会と、桜の保全や観察などに取り組む環境ボランティア団体「エコ・グリーン」(鈴木敏夫代表)が例年通り、共同で実施した。

開花調査するエコ・グリーンの鈴木代表

観桜会はここ数年、開幕日を4月1日で固定していたが、近年の桜の開花が早い傾向を受け、今回初めて開幕を3月中に設定した。昨年の開花宣言は3月29日と観測史上2番目に早かったが、鈴木代表らによると今年の桜は「昨年の進み具合よりも遅い」という。

桜は現在、先端が茶や緑色の花芽の状態。鈴木代表は「桜が咲くには温度上昇や雨など湿り気が必要。(今後の自然条件で)開花が早くなる可能性もあるが、まだすぐに咲く状況ではない」と述べ、「今年も立派な桜が咲くことを期待している。市民が楽しみにしている桜が長く咲き続けることを祈っている」と話した。日本気象協会によると今年の同公園の桜の開花予想日は4月4日、満開予想日は4月9日となっている。 

忠霊塔前の調査木の桜はまだ花芽の状態(3月25日午後1時過ぎ撮影)

初日はライトアップ点灯式と花火の打上げ

26日午後6時半からは観桜会開幕を彩るライトアップ点灯式と花火の打上げが予定されている。午後6時から同7時まで、高田郵便局前交差点から極楽橋まで交通規制が実施される。

上越観光コンベンション協会の南博幸事務局長は「今年はアルコールは禁止だが、会場での飲食が可能となる。人との距離を取り、少人数、短時間など感染対策を十分にして春を満喫してほしい」と話している。桜の開花状況によっては会期延長に向け、今後主催団体で協議することもあるという。