政策協定締結も新年度予算はゼロ回答 宮越氏が総括質疑 子供年金調査費も予算化されず

昨年11月に当選した中川幹太上越市長が初めての当初予算案を提案している市議会3月定例会で2022年3月3日、元市長の宮越馨市議が総括質疑を行った。政策協定を交わして中川氏を応援した宮越氏だが、主要な政策は予算化されず、事実上の「ゼロ回答」となった。宮越氏は「市民に約束した政策がない。なぜ予算化しないのか」などと迫った=写真=

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協定結び選挙で支援

市長選で宮越氏は自身の提唱する子供年金をはじめ、市政全般にわたる独自の政策を示して中川氏と政策協定を結び、選挙戦で支援した。中川氏当選後の市議会12月定例会で中川市長は、子供年金について新年度予算でニーズ調査を検討する考えを表明していたが、新年度予算案には計上されなかった。また市民団体とともに先月中川市長に要望した高田城の枡形門復元についての調査費も予算化されなかった。

「うっかり応援。私の責任」

総括質疑で宮越氏は、新年度予算案について「期待されたダイナミックさを欠いており、ビジョンも見えてこない」と評した。その上で「政策協定を結んで選挙を戦い、市民に約束した政策がほとんどない。私の支持者は憤慨している」として、「『うっかり応援した。私の責任だ』と謝っている」と支持者への対応を紹介。宮越氏の看板政策の子供年金については「人口減少、座して死を待つのか。なぜ予算化しないのか」などと迫った。

「現時点では公約プロジェクトに含めず」

中川市長は子供年金について「そのようなことはいまのところ構想としてはございません」、枡形門についても「現段階では公約プロジェクトには含めず、詳細な資料の調査を継続し慎重に検討を進める」と淡々と答弁した。

第2ラウンドは一般質問

終了後宮越氏は報道陣の取材に対し「のれんに腕押しという感じで、選挙で応援したときに期待していたリーダー像は見られなかった」と感想を語り、今後については「一般質問(3月18〜24日)で政治姿勢について厳しく問いたい」と話した。

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