乾杯は日本酒やワインで 上越市が地酒で乾杯推進条例を制定

上越市議会は2014年9月29日の本会議で、「地酒で乾杯を推進する条例」を制定した。市内には13の酒蔵とワイナリーがあり、地酒の消費拡大を図ろうと議員提案で出された条例で、全会一致で可決された。新潟県内の自治体では長岡市が今年6月に「日本酒で乾杯を推進する条例」を制定している。

日本酒離れが深刻化する中、京都市が2013年1月に制定したのを皮切りに、各地で制定されている。上越市は13の酒蔵がある日本酒の産地で上越市議会は今年1月、日本酒で乾杯を推進する条例の制定に向け検討を始めた。同市には「日本ワインの父」川上善兵衛が開いた岩の原葡萄園もあることから、日本酒だけに限定せず、どぶろくを含め市内で製造される酒類を対象とすることにし、「地酒」に改めた。

条例は、市や地酒を製造する事業者に、地酒での乾杯の普及に努めるよう求めているほか、市民には普及の取り組みに協力するよう求めている。一方で、個人の嗜好や飲酒に対する個人の意思を尊重することに配慮する条文も設けられている。

条例の提案説明をした草間敏幸議員=写真=は「条例をきっかけに市民が地酒で乾杯し、消費拡大や地産地消、伝統産業の活性化につながることを期待したい」と話した。

gikai

↓条例制定の経緯などを掲載した上越市議会のページ
https://www.city.joetsu.niigata.jp/site/gikai/jizakedekanpaiosuishinsurujorei.html