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◇回顧2013◇ 上越タウンジャーナル記者トーク(1)

5年前

 2013年もあとわずか。今年も「上越タウンジャーナル」をご愛読いただき、どうもありがとうございました。今年1年間、なんとか毎日、記事をアップしてきた記者2人が、新潟県上越地域で起きたいろいろなニュースを振り返り、エピソードを交えながらトークを繰り広げます。今日はその第1回です。

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今年大活躍した高田本町アイドル「がんぎっこ」(8月4日)
sinkyoku

【ゆるキャラ・ご当地アイドル】

江口 今年の新語・流行語大賞の一つ、「今でしょ!」にちなんで、上越地域で起きた今年特有の出来事から。まずは新語・流行語大賞のトップテンにも入っていた「ゆるキャラ」からいきますか。

川村 とにかく、ゆるキャラの記事だけで何本書いただろうか。ゆるキャラは、地域性を持つ愛すべきキャラクターなので、主体は行政のほか学校、民間、地域が主体になったものなどさまざま。デザインまでは容易だが、着ぐるみ化するのが大変なようだ。今年は大島区のキャラクター「おーちゃん」、頭部が光る清里区の隕石のキャラクター「くしりん」や、上越市環境衛生公社のゆるキャラ「かーたん」の着ぐるみが披露された。

江口 「ゆるキャラグランプリ」のエントリー数から見ると、ゆるキャラは来年もまだ増えそうだ。上越地域でもかつての日帰り温泉ブームのときのように、各区に一つのゆるキャラが誕生する勢いだ。マスコミの記事にゆるキャラが出したコメントが載るぐらいだから、”一億総幼児化”と批判されるのも当然かもしれない。

川村 ゆるキャラと並んで、ご当地アイドルの動きも活発だった。略してロコドル、ジモドルと呼ばれているそうだ。オタク的なイメージがあるので最初は見るのも気恥ずかしかったが、彼女たちの一生懸命さに触れると応援したい気持ちが芽生えてくる。今年は高田本町アイドル「がんぎっこ」が誕生し、毎週日曜にイレブンプラザで公演するなど、大活躍だった。新曲やグッズが出たり、ラッピング自販機も登場した。

江口 がんぎっこといえば、結成当初のステージの後、「写真を撮らせてください」とお願いしたら「握手はしなくていいですか」と手を出され戸惑った。しっかりアイドルをやっているんだなあと感心した。そのせいかファンもしっかり付いている。もちろん握手はしてもらいましたよ(笑)。

川村 先日東京に行ったら、新宿駅前で高知県のアイドルグループが、新曲を歌ってピーアールしていた。これからご当地アイドルも、中央進出を狙う動きが活発になるかもしれない。

江口 中央進出志向の一方、長岡市のアラフォーアイドルのような、地元密着という方向に特化した動きもある。ご当地アイドルもいろいろあるが、どこを目指すのか明確にして取り組むことが大事になってくるのだろう。

ゴーゴーカレーのオープンに長い行列(4月25日)
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【お店の新規オープン】

江口 お店のオープンの記事は、出すと確実に一定のアクセス数になる。このような情報源がほかにあまりないためだろうか。来年3月にスターバックスコーヒーが出店するという記事や、金沢カレーの店「ゴーゴーカレー」の出店記事は、何日も1位をキープする人気ぶりだった。

川村 スタバは、CEO(最高経営責任者)が2011年9月に替わり、地方への展開を表明していた流れなのだろう。候補地は何か所かうわさに上がっていたが、さすがに良い場所を選んだ。1970年代にはマクドナルドハンバーガーを東京土産に買って帰省する人がいたのと同様に、スタバに都会の文化を感じるのだろう。「ようやく上越も都会になった」と。だが、今年からコンビニでコーヒーが手軽に安く飲めるようになっただけに、今後の展開は楽じゃないと思う。

江口 スタバのような大手のチェーン店が来ると「上越も都会になった」という感覚は確かにあるだろう。しかし、これからの人口減少社会では、都会に憧れることによって都会の縮小版のようなまちづくりを自分の住む地域に求めるような、そういう価値観だけでは立ち行かないようにも思う。もちろん新しい店が来るのはうれしいし、そこに行くのも楽しいが、なかなか難しい時代だ。

川村 地方発祥の店が、チェーン化して他の地方に出店するという流れもあった。4月には金沢カレーの店「ゴーゴーカレー」が出店して、初日には160人が行列を作った。名古屋式の「コメダ珈琲」が8月にオープンして、女性を中心に人気を集めている。

江口 3月にオープンしたストックバスターズは洋食器で有名な燕市が本拠地。食器やキッチン用品の格安アウトレット販売だが、安さだけではなく、ノーベル賞晩餐会の洋食器を展示したり、曲がらない最強スプーンを展示するなど、飽きさせない話題作りもうまい。

川村 大日の「だいにちスローライフビレッジ」内に来春オープンの、和定食店「大戸屋ごはん処」と、アイスクリームの「ホブソンズ」は、サービス付き高齢者向け住宅と連動する試み。大道福田にオープンした県下最大級のパチンコ店「MID GARDEN上越」は、ガーデンとカフェ、足湯を組み合わせた新たな試みだ。地元企業の果敢な挑戦に賛辞を送りたい。

北陸新幹線の検査車両イースト・アイが上越妙高駅に到着(12月12日)
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【北陸新幹線】

川村 6月7日に北陸新幹線の新駅名が「上越妙高駅」に決まり、12月2日に試験走行の初列車が到着すると、いよいよ開業の実感がわいてきた。30年開業が早かったら、ずいぶん上越も発展していたと思うが、そんなことより、いかに多くの人から上越妙高駅に降りてもらうかを真剣に考えなくてはいけない。

江口 駅名については「上越市なのだから上越がふさわしい」、「観光面から考えると妙高高田だ」などなど市民の広い層で熱い議論があった。駅名が発表の日、複数の関係者がそろって「ノーサイド」という言葉を口にしたのが印象的だった。「決まったからには敵味方はなく、一致団結して進もう」と取り組ん行こうという雰囲気がうれしかった。高田、直江津、上越市のようにわだかまりが残る例もあるので…。

川村 新幹線まちづくり推進上越広域連携会議が発表した「越五の国弁当」やら、駅弁コンテストで最優秀作品になった「越後笹ぶた弁当」、上越の食を考える会が開発した上越産メギスを使った特産品など、食べ物戦略は着々と進んでいる。県上越地域振興局主催のご当地じまん合戦でも、幻魚の干物など上越の食べ物がたくさん発掘されたし、上越市の「メイドイン上越」でも多くの特産品が認証された。

【強盗や詐欺多発】

川村 今年はなぜ、こんなに強盗が多かったのだろう。上越市内で起きた強盗事件をちょっと挙げてみたい。いずれも犯人が捕まっていない。

  • 上越市頸城区上吉のセブンイレブンで、男が刃物を見せて店員を脅し現金数万円を奪い逃走(5月6日)
  • 上越市木田のゲームソフト店で、男が包丁のようなものを男性店員に突きつけ、現金十数万円を奪って逃走。(6月2日)
  • 再び上越市木田のゲームソフト店に強盗 犯人は逃走(7月15日)
  • 上越市春日新田2のドラッグストアで強盗未遂(6月28日)
  • 上越市大学前の持ち帰り弁当店で強盗未遂(9月10日)

江口 犯人はいずれも目出し帽に手袋といったような格好。年齢や人相なども分からず、分かるのは体格ぐらい。しかも、コンビニなどでは人命第一ということで「追いかけない」という対応を指導されているため、どちらの方向に逃げたのか、歩きか自転車か車かすら分からない。都市部のように至るところに防犯カメラが設置されていれば別だが、ここじゃなかなかそうはいかない。難しそうだが、いずれにしても早く検挙してほしい。

川村 「ジャージー姿でコンビニに行くと不審者?」という記事がウケたけど……。

江口 「○○地区のセブンイレブン付近に、紺色スポーツウエアに茶色カバンを持った30歳代の不審者(男性)が現れたとの情報がありました」という上越市からの防犯情報のメールが発端だった。どこが不審なのかこの文章では分からいので、実際にやってみたというだけの企画。一見ばかばかしい企画だが、この種のメールの文面に違和感を持っていた人も多かったようで、すごく読まれた。実際のところは、わいせつ被害など具体的な内容を書きづらい場合にこういった不思議な文面のメールになるようだ。ただ今回のような「やってみた」系の体験もの(?)の記事は今後増やしていきたい。

川村 詐欺事件も上越市内で多かった。4月には振り込め詐欺で100万円の被害、同じく4月に特殊詐欺で555万円の被害、5月にも特殊詐欺で462万円の被害が発生している。12月に入って500万円の特殊詐欺被害があった。いずれも70歳以上の女性が被害に遭っているのが特徴だ。

江口 特殊詐欺は手を変え品を変えと巧妙な新手の手口が出てきて、被害は一向に絶えない。話を聞くと、なんで引っかかるのかと思うが、引っかかる人は減らない。

川村 道路のグレーチング蓋が盗まれたり、妙高市で新米が900kgも盗まれる事件もあった。貧富の差の拡大や、不況などの影響もあるのだろうが、だんだん暮らしにくく、物騒な世の中になってきているのは間違いない。

(つづく)