プロジェクションマッピングで春日山城一夜限りの再現提案

光映像の最新技術で春日山城一夜限り復元――新潟県上越市の市議会で2013年12月12日、議員からこんな提案があった。壁や建物に立体的に見える映像を映し出す最新技術、プロジェクションマッピングを使って戦国武将、上杉謙信の居城の姿を一夜限り、現在の春日山に映し出すイベントで観光客を呼ぼうという提案だ。

一般質問で渡辺隆議員(創風)が提案した。

春日山城は中世の山城で、復元を求める市民の声が常にあるものの、国指定の史跡のため新たに建物を作ることなどが困難となっている。そこでプロジェクションマッピングという技術を使って、現在の春日山にかつての山城を映し出そうというアイデアだ。この技術は昨年東京駅丸の内駅舎で行われ話題となったほか、さまざまなイベントなどで活用されている。

渡辺議員は「杉が生い茂る山に投影できるかは分からないが、技術は日進月歩。観光客を一夜この地に足止めする観光施策としてどうか」と話し、春日山でプロジェクションマッピングを行った場合をイメージしたパネルを示して提案した。

パネルを示して説明する渡辺議員(下が現在の春日山、上がプロジェクションマッピングをイメージした想像図)
watanabe

村山秀幸市長は「貴重なアイデアの提案で検討すべきだ」と一定の理解を示した上で、「一対象物が巨大で投影面が樹木であることなどから、効果、費用を勘案して実現可能性をしっかり考える必要がある」と答弁した。

このアイデアは他の議員にも好評で、「夢があっていい」「実現に向けた運動に協力したい」などという声が聞かれた。