上越市の城南商会が自己破産申請 負債は約2億9000万円

新潟県上越市南城町1の城南商会(資本金6000万円、従業員3人)が2013年10月31日、新潟地裁高田支部に自己破産を申請した。帝国データバンク上越支店によると、負債総額は約2億9000万円が見込まれる。

整理・倒産

同社は石油製品小売業として1948年創業し、62年にはガソリンスタンドを開設し、旧大潟町、妙高市、柏崎市に展開し事業を拡大した。81年3月にはガソリンスタンド部門を子会社の城南石油に分離し、石油製品やセメント、建設資材、水道消毒液などの卸売と不動産賃貸を行ってきた。

98年1月期には年売上高19億5000万円を計上していたが、99年4月に子会社の城南石油が頸城石油販売と合併して、くびきエネルギーになったため石油製品卸売をやめた。その後、公共事業の減少とともに建設資材の売上が減少し、2007年6月期には年売上高が約1億7400万円まで減少した。同年10月に上越市と妙高市でガソリンスタンドの営業を再開し売上は持ち直したものの、競合の激化によって収益面は低調で08年6月期から欠損が続いた。

今年1月に新井給油所(妙高市柳田町4)、6月には本店給油所(上越市南城町1)を閉鎖し、ガラスに飛散防止用フィルムを貼り付ける内装工事の拡大により収益の改善を進めてきたが、過去の設備投資などによる多額の借入金が固定化し、資金調達が限界に達した。債権者は推定で32人。パンの製造販売については、9月に別会社に事業譲渡され経営が継続されている。